『幻愛 夢の向こうに』(原題:幻愛)
監督:キウィ・チョウ
出演:テレンス・ラウ,セシリア・チョイ,パウ・ヘイチン,ケネス・チェン,プン・チャンリョン他
前述の『正義廻廊』の後、同じくテアトル梅田にて。
新作かと思ったら、テレンス・ラウ人気に乗じた2019年の香港作品。そらまぁ、彼の出演作を公開すれば、確実に客が入りますからね。私も『トワイライト・ウォリアーズ 決戦!九龍城砦』(2024)で「誰なんこのイケメンは」と思った口です。
ある夜、錯乱状態にある女性が路上で服を脱ぎはじめる。野次馬たちがニヤニヤしながらスマホで撮影する間を縫って女性を助けに向かった若い男女。男のほうは路上の半狂乱の女性と知り合いらしく、救急車を呼ぶ。女のほうは服を脱いでうずくまっていた女性に優しく声をかけ、自分のカーディガンを彼女に掛ける。
男は小学校教師のロックことレイ・ジーロック(テレンス・ラウ)、女は同じマンションの上階に住むヤンヤン(セシリア・チョイ)。恋に落ちたふたりは交際を開始する。しかし、ロックは自分が統合失調症を患っていることをヤンヤンに打ち明けられずにいた。2カ月間の幸せな日々を過ごした後、突如として訪れた別れのとき。
ヤンヤンへの想いを断ち切れずにいたロックは、同じ病の患者たちが集うグループセラピーの場で、ヤンヤンにそっくりな大学院生イップ・ラム(セリシア・チョイの一人二役)が現れたのを見てびっくり。臨床心理士を目指すラムは、論文を書き上げるための研究に当てはまる症例の患者を探していると言う。ロックこそまさにその人物で、ラムから協力を頼まれたロックは……。
ネタバレになりますが、ヤンヤンは幻。幻覚を起こしてヤンヤンを実在の人だと思い込み、恋をしていたロック。そのような症例を探し求めていたラムは最初こそロックを利用すべく近寄りますが、やがて本当の恋に落ちるのは決まりきった流れ。ラムが誰とでも寝るヤリマンだから、そんな女に騙されるなよロック、というのかテレンス・ラウ、と思ってしまうのでした(笑)。だけどセシリア・チョイはめちゃめちゃ可愛い美人ですよねぇ。テレンス・ラウとお似合い。実際、昨秋ふたりは結婚しました。このふたりなら仕方がない。
幻覚や幻聴ではないことを明らかにするために、統合失調症の患者たちが会話を録音して再生してみるというのは周知の方法なのでしょうね。目の前の幸せが幻聴ではありませんようにと祈りながら再生したのに何も入っていないときの切なさを思うと悲しくなります。
『正義廻廊』と本作、両方に同様の台詞があったのにはウケました。性体験ゼロもしくは乏しい主人公が「でも、日本のAV(アダルトビデオ)を見て勉強したから大丈夫」って。日本のAVって、そんなに優れているのですか。確かにオモロイけど(笑)。
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