『ザ・フー:ライヴ・アット・キルバーン1977』(原題:The Who: At Kilburn 1977)
監督:ジェフ・スタイン
上映開始に絶対に間に合わないのがわかっていながらオンライン予約して塚口サンサン劇場へ。この日の本命だった後述の作品まで時間があったのと、ほとんど聴いたおぼえのないザ・フーの曲を聴いてみたいと思ったからです。
ザ・フーを調べてみれば、「ビートルズやローリング・ストーンズと共にイギリスの3大ロックバンドと称される」とあります。私はそれらより世代が下ということもあり、世の中が沸きに沸いた頃は知らず、ビートルズも英語の教科書に『イエスタデイ』が載っていたから知った程度。ローリング・ストーンズについてはさらに知らなくて、きっと聴けばわかるけど、いま曲名を言えと言われても1曲も出てこないぐらいです。ザ・フーはさらにさらにもっと知らない。
そのザ・フーが1977年12月15日にロンドン北西部の町キルバーンにある“ゴーモント・ステート劇場”にて開催した一夜限りのコンサートの映像がこれ。伝説のコンサートなのだそうな。K-POP然り、Mrs. GREEN APPLE然り、知らないミュージシャンの曲を聴いてみるなら映画に限ります。
ザ・フーのドキュメンタリー作品『キッズ・アー・オールライト』(1979)の監督を務めたジェフ・スタインが「コンサート映像を撮りたい」と打診してザ・フー快諾(かどうかは知らんけど)。映画撮影のためだけのコンサートがこれだったらしい。彼らのコンサート自体が1976年に60,000人を動員した公演以来で、わずか800人収容の小規模会場でこんなコンサートがおこなわれることが当日の朝ラジオで告知されて騒然となったとか。招待を勝ち取ったファンの人、幸せですね。
やっぱり1曲もわかりませんでしたが、翌年オーバードーズ(薬物の過剰摂取)で亡くなったドラムのキース・ムーンとギターのピート・タウンゼントとの掛け合いなども見られて楽しかった。このあとキースは1度公演しただけで他界しているのですね。まだ32歳だったなんて、惜しいこと。
これを観て今からザ・フーにハマることはないけれど、観ることができてよかったです。
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