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『悪魔祓い株式会社』

『悪魔祓い株式会社』(英題:Holy Night: Demon Hunters)
監督:イム・デヒ
出演:マ・ドンソク,ソヒョン,イ・デヴィッド,キョン・スジン,チョン・ジソ他

同週公開作品のうち何をおいても優先すべきはマ・ドンソク主演作品。本作では企画と原案も彼が務めているそうで、とにかく早く観に行かねばと心を躍らせて109シネマズ大阪エキスポシティへ。

“悪魔祓い株式会社”は、社長のバウ(マ・ドンソク)、エクソシスト(=悪魔祓い師)のシャロン(ソヒョン)、情報収集係のキム(イ・デヴィッド)から成る。巷では悪魔に取り憑かれたとおぼしき人々による事件が頻発。悪魔崇拝カルト教団が絡んでいるようだが、事態を収められない警察がこっそり訪れて解決を依頼に来ることもしょっちゅうある。

そんな悪魔祓い株式会社へ意を決してやってきた女性ジョンウォン(キョン・スジン)。たったひとりの身内である彼女の妹ウンソ(チョン・ジソ)が異常行動を繰り返しているらしく、助けてほしいと。紹介者は警察ではなくマルコ神父だと知ったバウは、依頼を拒絶。バウとマルコ神父の間には確執があるのだ。バウが「妹をここではなく病院に連れて行け」と言い放つと、ジョンウォンこそが神経精神科医で、ウンソはすでに入院中とのこと。

ジョンウォンの力になりたいと考えたシャロンとキムがジョンウォンから預かった映像を確認しようとすると、気持ちを翻したバウも同席。ウンソには間違いなく最恐の悪魔が取り憑いているとわかり、病院から自宅に連れ帰って悪魔祓いをおこなうことにするのだが……。

凄く期待して観に行ったのに、なんだかなぁ。長尺作品が増えるなか、92分というのはコンパクトでいいとは思うのですが、もう少し背景を書き込んでくれてもよかったのではないでしょうか。あまりに大雑把なので、台詞の端々から想像するしかなくて。推察の域を出ませんが、バウ自身が児童養護施設に育ち、そのときに彼と最も親しかったジョセフという少年が実は悪魔の子。そうとも知らず、喧嘩に強いバウはジョセフを守り続けていたのに、あるときジョセフが悪魔を召喚して施設にいた者を皆殺しに。バウだけが奇跡的に生き延びますが、ほかの子どもたちを救えなかったバウは後悔の念から悪魔祓い株式会社を設立した模様。ジョセフを育てたマルコ神父のことを恨んでいるようです。悪魔と対戦中のバウの目が時折「悪魔的」に光る理由は明かされないままだから、「はぁ?」というシーンがいくつもある。笑えるシーンは極少で、ドンソク出演作品らしくない。

韓国の憑依もの(などというジャンルがあるのかどうか知らんけど)なら『憑依』(2023)のほうがずっと面白かった。ドンソク兄貴は今後俳優に徹してくださいという感想になりました。ドンソク兄貴を観るなら“犯罪都市”シリーズにしましょう。だけどこれ、続編があるふうな終わり方。ヒットを見込んで最初からそのつもりだったのかしら。あれば観るけど。観るんかいっ!

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