『羅小黒戦記(ロシャオヘイセンキ)2 ぼくらが望む未来』(原題:羅小黒戦記2)
監督:MTJJ,グー・ジエ
声の出演:シャン・シン,リウ・ミンユエ,チュー・ジン他
めちゃめちゃ面白かった『羅小黒戦記(ロシャオヘイセンキ) ぼくが選ぶ未来』(2019)の続編。日本語吹替版の声優陣は知った名前の人ばかりだから、吹替版を観てもいいかなとは思いましたが、とりあえず観るチャンスがあるならまずは字幕版を。イオンシネマ茨木にて。
舞台となっているのが妖精と人間が共存する世界だということさえわかっていれば、前作やTV版をご覧になっていないとしてもじゅうぶんに楽しめる作品ですが、前作から5年経って本作を観た私が「どーゆー意味!?」とわかりづらかったものが2つ。それについてのみ先に説明しておきましょうか。1つめは「館」。館とは妖精と人間が平和に過ごすために働く組織のことで、本部のほか、各都市に支部が置かれています。2つめは「執行人」。執行人とは館で働く妖精の職務のうちのひとつで、問題を起こした妖精を捕らえて拘束する役目を担っています。
子猫の妖精・小黒(シャオヘイ)が、人間でありながら妖精たちの集う館に所属する執行人・無限(ムゲン)の弟子となって2年。ある館が武装集団の襲撃に遭い、その館にいた妖精たちは全員殺されてしまう。防犯カメラに無限と瓜二つの男性が指揮を執る様子が映っていたことから、妖精の長老たちは無限を呼び出し、疑いが晴れるまでここから出ないようにと通告する。無限を犯人だと決めつけて鼻息を荒くするほかの執行人たちは、無限を投獄でもしなければ気持ちが収まらない様子。それを制して哪吒(ナタ)が無限の監視役を買って出る。哪吒の家で一緒にゲームをしながら存分にくつろぐ無限。一方の小黒は無限の無実を証明するため、姉弟子・鹿野(ルーイエ)とともに真犯人探しの旅に出るのだが……。
基本的に真面目な話ではあるけれど、ふきだしてしまうことたびたび。キャラがとにかくとてもいい。小黒は師匠である無限のことが大好き。無限は人間ですが、妖精の誰よりも強い執行人。そして、妖精と人間が共に幸せに暮らすことを誰よりも願っています。鹿野は人間によって惨殺された妖精の生き残りで、無限に拾われました。人間を許せないと思う気持ちは今も変わらない。でも、無限のことは信頼しています。
いま戦えば妖精が勝つ。でも、科学を学びながら発展に務めてきた人間はまだまだ賢くなって、そのうち妖精よりも強くなるかもしれない。それを懸念する妖精が人間を抹殺しようとして今回のことをおっぱじめたわけです。
戦争になったらどちらに付くか。妖精側を選ぶと言う鹿野に対して、小黒は「僕は正しいほうに付く」と言います。そうですよね、どちらに付くかじゃない。正しいほうに付くことを選べるようになりたいと思うのでした。
小黒が可愛いのは言うまでもなく、無限はイケメン、鹿野はクールビューティー、哪吒がめっちゃ面白いし、キュウ爺もサイコー。これはぜひ吹替版も観たいです。もう少しそれぞれのキャラを勉強してから。中国アニメもすっかり侮れなくなりました。
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