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『ファイナル・デッドブラッド』

『ファイナル・デッドブラッド』(原題:Final Destination Bloodlines)
監督:アダム・スタイン,ザック・リポフスキー
出演:ケイトリン・サンタ・フアナ,テオ・ブリオネス,リチャード・ハーモン,オーウェン・パトリック・ジョイナー,アナ・ローア,リア・キルステッド,ティンポ・リー,エイプリル・テレク,アレックス・ザハラ,マックス・ロイド=ジョーンズ,ブレック・バッシンジャー,ガブリエル・ローズ,トニー・トッド他

テアトル梅田にて2本ハシゴの2本目。前述の『層間騒音』の次に。

“ファイナル・デスティネーション”シリーズの第1作『ファイナル・デスティネーション』(2000)が公開されてから25年。2011年までの間に5つ作られてきましたが、こんなにも人気があるとは知りませんでした。第6作に当たる本作が公開され、平日昼間の回は満席。私が観た20:50からの回もわずかな空席を残すのみ。年齢層も若い子から高年まで取り込んでいてビックリです。

最初からネタバレ混じりで書くことをご了承ください。

1969年。高層タワーレストラン“スカイビュー”のオープン初日にやってきたアイリスと恋人ポール。最上階のレストランフロアは飲んで食べて踊る客たちで大賑わい。しかし、ある悪ガキが投げたコインのせいでタワーが倒壊。何百人ものが地上に叩きつけられて死亡する。アイリスはなんとか踏ん張りつづけるが、母親とはぐれて泣いていた黒人の男児と共に最後に転落死する。

50年以上の月日が経った日、上記の夢を毎晩見るようになって成績ダダ下がりの大学生ステファニーは、夢に出てくる女性の名前が自分の祖母の名前と同じであることが気になり、久しぶりに帰郷する。夢の真相がわかれば悪夢を断てるはずだから、父親マーティに祖母の話を聴きたいと言うとマーティは渋い顔。そこでステファニーの弟チャーリーがいとこの家に遊びに行くのについて行き、叔父ハワードに祖母のことを聴こうとするが、ハワードは祖母を変人呼ばわりして何も教えてくれない。かろうじて叔母ブレンダから情報を得たステファニーは、叔父叔母宅の引き出しに入れられていた手紙を頼りに、今まで会ったことのない祖母アイリスに会いに行く。

人里離れた場所で要塞のような家を築いてひとりで暮らしているアイリスは、スカイビューの事故を自分が予知したおかげで客たちが助かったことをステファニーに話す。しかしすべては死神の計画であり、死神は一度立てた計画をあきらめることはないから、事故で死ぬはずだったのに助かった人をひとりずつ順番に死に至らしめていると。こんな話を信じられるはずもなく、その場から逃げだそうとしたステファニーだったが、彼女を追いかけてきたアイリスが目の前で死亡。アイリスこそが次に死ぬ順番の人だったことを知る。家を出ることさえなければまだ生きていられたのに、信じないステファニーに信じさせるために目の前で死んでみせたのだ。

自分たち一族が死に絶える運命であることを家族たちに知らせて防御策を練ろうと提案するも、誰も信じない。ところがハワードがまず死に、その娘ジュリアもありえない死に方をする。血縁関係にない者は死神の予定にないから、マーティとブレンダは大丈夫。リストに載っているのはステファニーとチャーリー、その母親ダーリーン、ハワードの息子エリックとボビーのはず。ステファニーの話を信じざるを得なくなった彼らは、なんとか生き延びようとするのだが……。

このシリーズは容赦がありません。そこが面白い。最初の悪ガキは悪ガキとはいえ子どもだから、まぁ死なないのかなと思ったら、スカイビューの1階に降りたってニヤリと笑ったところで上から落ちてきたグランドピアノの下敷きになって死亡。全然かわいそうとは思えないぐらいの悪ガキでしたけど、この時点で笑ってしまう。

ただのB級ホラーかと思いきや、意外にもストーリーがちゃんとしていてアッパレ。どうしてこんなに人気があるのかわかるような気がします。主役は生き残るのが当たり前なのでしょうが、そこも容赦なし。生き残ったかと見せておいて、わはは、そう来ますか。ハッピーエンドではないけれど、笑って楽しめる痛快ホラーです。誰も死神には勝てないんですねぇ。(^^;

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