『トロン:アレス』(原題:Tron: Ares)
監督:ヨアヒム・ローニング
出演:ジャレッド・レトー,グレタ・リー,エヴァン・ピーターズ,ハサン・ミンハジ,ジョディ・ターナー=スミス,アルトゥーロ・カストロ,キャメロン・モナハン,ジリアン・アンダーソン,ジェフ・ブリッジス他
朝イチにTOHOシネマズ梅田で『秒速5センチメートル』を観てから阪神西宮に向かい、旧知のシェフの新店でランチ。長居させてもらってべろべろに酔っぱらってから今度はTOHOシネマズなんばへ。この日の〆がNGKと決まっているから、その前にもう1本映画を観ようという魂胆です。
CGを世界で初めて本格導入した作品として話題を集めた『トロン』(1982)の続編『トロン:レガシー』(2010)のさらなる続編。監督は『コン・ティキ』(2012)や『パイレーツ・オブ・カリビアン/最後の海賊』(2017)のヨアヒム・ローニング。と書いていて気づく。ん?『トロン』は古いからともかく、『トロン:レガシー』は私どうして観ていないんだろう。ジョセフ・コシンスキー監督なのに。
字幕版と吹替版はもとよりIMAX版に4DX3D版とあらゆる上映方式で公開されている本作。どの上映を観ようかとスケジュールを眺めていて、ランチとNGKの間にピッタリはまるのは4DX3D版でした。酔っぱらいなのよ私。4DXか3Dのどちらか片方ならまだしも、両方って大丈夫なのかしら。ゲロゲロ状態になったりせぇへんやろか。こんな心配は無用だったんです。なぜなら序盤から爆睡してしまったから(涙)。
最新技術によってデジタル世界から現実世界に送り込まれた史上最強のAI(人工知能)兵士“アレス”に異変が生じて制御不能に。AIたちの暴走が始まって人類は危機に陥るというストーリーのうち、起きていたのは最初の最初だけ。4DXがまさにちょうど良い揺りかご状態だったのでしょう。いかにも観たように記事をあげてすみません。「観るなら飲むな、飲んだら観るな」の掟をどうしても守れない私なのでした。うえーん。
と書いた4日後、クライマックスシリーズの第2戦の日。第3戦以降は甲子園で生観戦する予定で、第2戦までは家でしっかりテレビ観戦しなきゃと思いつつもそれが怖くて、これ1本だけ109シネマズ箕面で観て帰ることにしました。
いや~、もうビックリしましたね。こんなに面白いのに、どうして私は1度目のときに寝てしまったのでしょう。最初から寝てたやん。ストーリーまったくわかってなかったし。ほぼ初見と言ってよし(笑)。『トロン:レガシー』を観ていないから話について行けずに寝てしまったのだと思っていましたが、そんなことはありません。前作未見でもじゅうぶんに楽しめます。が、前作未見であらすじを書くので、ところどころ間違って理解していたらすみません。
ディリンジャー社とエンコム社は共にAIプログラムを開発するライバル企業です。と言っても、ディリンジャー社のCEOジュリアン・ディリンジャーが一方的にエンコム社のCEOイヴ・キムを敵視しているように見えます。ジュリアンは投資家たちを招いてディリンジャー社がこのたび開発したAI兵士アレスをリーダーとするAI部隊を披露しますが、実はAIの持続時間は29分間であることを隠しています。AIの実装時間29分の壁を破れずにいるのはエンコム社も同じことでしたが、イヴがそのための永続コードをついに発見。それに気づいたジュリアンは、アレスを使ってコードを強奪しようとします。コードを入手した後はイヴを殺すようにとジュリアンから命じられたアレス。
最初はご主人様の命令がすべてだったのに、どんどん賢くなるアレスは「使い捨て」だと言われることに疑問を感じはじめると同時に、同じAIの開発者であってもジュリアンとイヴがまるで違う人間であることに気づきます。いわばイヴには愛がある。AIを軍事利用しようとしているジュリアンと、人や動物や自然を救うためにAIを使おうとしているイヴ。戸惑ったり思案したりするなんてAIとしては欠陥品であるけれど、私たちはアレスのことがどんどん好きになってゆきます。
アレス役のジャレッド・レトはこれまで彼が演じてきた役の中でいちばん好きかも。顔もタイプじゃないし、キワモノ役のイメージが強くて好きにはなれない人でした。でもこのアレスはチャーミングとでもいいましょうか、憎めない。ケヴィン・フリン役のジェフ・ブリッジスとモーツァルトおよびデペッシュ・モード談義を交わすところもよかったな~。
映画は素面で観よう!←きっとまた同じ過ちを繰り返す(笑)。
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