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『最後のピクニック』

『最後のピクニック』(英題:Picnic)
監督:キム・ヨンギュン
出演:ナ・ムニ,キム・ヨンオク,パク・クニョン,リュ・スンス,イ・ハンナ,コン・サンア,シン・イェソ,チェ・ユリ他

前述の『ブロークン 復讐者の夜』で少々期待を裏切られて意気消沈。気を取り直して本作を同じくキノシネマ心斎橋にて鑑賞。『ブロークン』とは打って変わって穏やかな話のはずが、意外とヘヴィーな中身です。

ソウルに暮らす老女ウンシム(ナ・ムニ)。手塩にかけて育てた一人息子ヘウォン(リュ・スンス)は詐欺まがいの商売を始めて行き詰まっているらしく、ウンシムの部屋に勝手に入っては通帳やら生命保険証書などを探している。そんなヘウォンの妻はウンシムの親友グムスン(キム・ヨンオク)の娘ミヒョン(イ・ハンナ)。ふたりが結婚すると聴いたときは驚いたものだが、しっかりしているミヒョンならヘウォンのことを任せられると当時は思った。しかし今はヘウォンが金に困っているから、ウンシムが家を売って金を工面してくれることをミヒョンも願っているようだ。

ウンシムは60年ぶりに故郷の南海に戻ってみることに。そこには昔と変わらずグムスンが暮らしている。彼女と旧交を温めているところに通りかかったのがテホ(パク・クニョン)。醸造所を営むテホの初恋の相手がウンシムで、テホはこの再会に大喜び。ウンシムもしばらくは息子たちのことを忘れて帰郷を楽しむつもりだったが……。

これってインディペンデント作品なんですね。データがほとんどなくてわからないのですが、おそらくまだお若いキム・ヨンギュン監督が、大ベテラン女優のナ・ムニとキム・ヨンオクを起用してこんな聞くもよさげなドラマを撮ったら全世代の心を掴んで大ヒット。確かに良い話だけど、私はそこまで入り込めず。コメディを観るぐらいの気持ちで観に行ったら、中途半端にヘヴィーだったということと、彼女たちの「今」を見ているのがきついということがあります。娘や息子に虚勢を張ってみても、実は尿失禁どころかウ○コまで漏らしちゃうとか、あまり聞きたくない話を見せられる。しかも画面に映るのは婆さんと爺さんばかり。気持ちが乗りません。

最後まで信用できるのは昔ながらの友だちだけよ、そう言われているかのよう。生まれ変わってもあなたと友だちでいたいというフレーズは、私には刺さらない。

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