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『アオショー!』

『アオショー!』
監督:山口喬司
出演:RAN,山川ひろみ,小山慶一郎,飯島寛騎,小泉光咲,三浦獠太,福崎那由他,大川泰雅,堤下敦,田畑智子,徳重聡,渡辺いっけい,川上麻衣子,佐野史郎他

TOHOシネマズ伊丹にて、前述の『ヒックとドラゴン』の次に。そんなに客は入らない作品であろうことは予想していましたが、私以外に客はいなかった(涙)。なんと今年10回目の“おひとりさま”

原作は、合唱が題材の舞台“SING!”シリーズの“絶対青春合唱コメディ『SING!!!』空の青と海の青と僕らの学校”。と言われても何なのかちぃともわからなくて調べました。演出家の山口喬司(本作の監督)が執筆した音楽劇で、もとはタレント養成所の卒業公演のために書かれた演目だったそうです。2009年頃に舞台で初演。2012年の再演時から“絶対青春合唱コメディ”を名乗り、好評を博して公演が重ねられているらしい。2020年に新作として発表されたのが本作で、コロナの煽りを受けて上演中止になったりしたものの上演・再演となり、このたび映画化されたとのこと。

亡くなった父親が残した金で住みよい土地に移ることにした悉平(RAN)と母親(田畑智子)。高校2年時に東京から離島へと引っ越す。ふたりを出迎えてくれたのは悉平が転入する折後島高等学校の校長(佐野史郎)。新居に向かう途中、自転車を漕ぐ沫乃(山川ひろみ)を見かけて一目惚れするが、挨拶しようとする悉平に対して、沫乃は来春閉校する高校に転入してくるなんて何を考えいるんだかと呆れ顔。

閉校の話が初耳だった悉平親子は驚いたものの、とにかくここはいいところであることは間違いない。転入初日に道に迷いかけていた悉平は同学年だという雷音丸(小泉光咲)から声をかけられ、さっそく仲良くなる。登校すると、全校生徒はわずか6人で、ゲームオタクの新(飯島寛騎)、軽度の知的障害のある育(福崎那由他)、野球好きの大介(大川泰雅)らに歓迎される。今日は休んでいるのか、空いている1席には沫乃が座るのだと思い込む悉平。ところがそこは2年留年している不良気取りの銀太(三浦獠太)の席だった。

実は沫乃は折後島高の生徒ではなく、船で都会の高校に通っていた。しかも全国屈指の実力を持つ合唱部に所属し、ピアノ伴奏を担当しているらしい。悉平が折後島高の生徒たちともっと親しくなるにはどうしたらよいかを沫乃に尋ねると、「みんなで歌えばいいんじゃない?」と言われて……。

単に沫乃と話すきっかけを作りたくて尋ねたことでしたが、閉校後に悉平たちが通学予定の高校を見学する際に交流会が開かれる話が浮上します。向こうの高校の生徒たちと一緒に何かすれば折後島高最後の思い出にもなると、悉平は合唱を提案。学校をさぼってばかりの銀太も、交流会で歌えば卒業させてやると校長から言われてホイホイ出てきます。

とにかく生徒たちがみんなあるまじき素直さ(笑)。いまどきこれほどまでにすれてない男子おる!?と思って笑っちゃいました。銀太だって煙草スパスパ吸っているけれど、出てこい言われてすぐ出てきて、一緒に楽しく歌うのですから。あ、銀太役の三浦獠太って、三浦知良と設楽りさ子の息子なんですね。ほかに教頭役として川上麻衣子、その夫を渡辺いっけいが演じていて、このふたりが沫乃の親。教師には堤下敦、雷音丸の父親には徳重聡が扮しています。

ちょっとスベリ気味かなぁと思うところもまぁまぁありましたが、もとが演劇ですもんね。そりゃこんな感じでないと舞台映えしないでしょう。後味も良いし、青春しています。私ひとりで観るなんて、なんとももったいない。

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