『ChaO』
監督:青木康浩
声の出演:鈴鹿央士,山田杏奈,シシド・カフカ,梅原裕一郎,三宅健太,太田駿静,岡野友佑,川上ひろみ,土屋アンナ,くっきー!,山里亮太他
前述の『Sky ふたつの灯火 前篇』を109シネマズ大阪エキスポシティで観たあと、109シネマズ箕面へ向かう。上映初日だった本作を鑑賞。客は私を含めて2人のみで、エグゼクティブシートの端っこに私、中央に男性客。これってなんか気まずいのですよねぇ。エグゼクティブシートの端と端ならまだしも、小さめシアターのエグゼクティブシートの端っこ席と中央席って、間に1席しかないですから。もう少し離れて座ってほしかったと言いたくないこともない。(^^;
『鉄コン筋クリート』(2006)、『ムタフカズ』(2017)、『海獣の子供』(2019)、『映画 えんとつ町のプペル』(2020)のSTUDIO4℃がアニメーションを制作。監督は本作が長編デビューとなる青木康浩。
人間と人魚が共存する世界で船舶製造会社に勤務する平々凡々な男性ステファン。船のスクリューが海洋生物を傷つける事故が頻発するなか、ステファンがかねてから開発を望んでいるのはエアスクリュー。この開発が実現すれば人魚をはじめとする海洋生物が安心して海で暮らすことができるだろう。しかし社長のシーはそんな開発をしたところで会社は儲からないと一笑に付す。社長室の窓から見えるシー所有の船を羨望の眼差しで見つめるステファンは、乗りたいなら乗せてやるとシーから言われて小躍りするも、ステファンに与えられた仕事は甲板掃除。文句を言うこともできずに掃除していたステファンは、突然大波に襲われて海中に落ち、意識を失う。
目覚めるとベッドの上で、あんなにも冷ややかだったシーがなぜだか嬉しそうな顔をしている。目の前にはステファンに熱い視線を向ける大きな魚がいて、しゃべりだしたものだからビックリ。とても人魚とは思えないその魚は人魚王国のお姫様で、どういうわけだかお姫様とステファンが結婚することになったらしい。一生一緒にいると約束してくれたと言うお姫様。そんなことを言った覚えのないステファンは戸惑うが、この結婚はビジネスに吉と見るシーはステファンを昇進させ、エアスクリューの話も直ちに進めようと言う。
お姫様には歴とした名前があるらしいが長すぎる。「チャオ」と呼ぶことにしてふたりの生活を開始する。人魚とは名ばかりの、しゃべる魚との暮らしに憂鬱になるステファンだったが、エアスクリューが正式に商品化されることになったのは嬉しくてたまらない。一方のチャオは日々の生活の中でもステファンに喜んでもらおうと、彼の靴を洗ったり料理を学んだりするのだが……。
こんな魚と結婚することになって喜ぶ人間がおるはずないやんか。予告編を観たときにそう思っていました。こうして観はじめてからもムリムリ、ステファンがかなり気の毒などと思っていました。それでも絵が楽しくて魅入られる。“モノノ怪”シリーズを目にしたときの高揚感の再来。日本のアニメーション作品なのに、どうしてこんな上海の街並みっぽくしているんだろうという疑問もすぐに消え去り、上海だからこそのわちゃわちゃ感が楽しく見えてきます。オッサン顔の赤ん坊が歩いている姿なんて可笑しくてニヤニヤしてしまう。
人魚が人間に完全に心を許したときは、水の中でなくても人の姿になれるらしい。なんだ結局、魚のままじゃなくて美人が目の前にいるほうがええんやんかとは思います(笑)。だけど、チャオがステファンの前に現れた理由がわかりはじめるとジワジワ心が動かされる。
ステファンの声を担当するのは鈴鹿央士、チャオは山田杏奈、ステファンの友人ロベルタには梅原裕一郎。ロベルタの片想いの相手でチャオの良き友人となるマイベイにはシシド・カフカ。ステファンに取材する記者ジュノーは三宅健太、その上司である編集長の声は土屋アンナが担当。社長のシーはこれ誰の声だと思ったら山里亮太でした。なるほど、みんなピッタリ。
後味もよくて夏休みにはオススメの作品ですが、これをUPする頃には夏休みも終わりだろうなぁ。
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