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『劇場版 TOKYO MER 走る緊急救命室 南海ミッション』

『劇場版 TOKYO MER 走る緊急救命室 南海ミッション』
監督:松木彩
出演:鈴木亮平,賀来賢人,高杉真宙,生見愛瑠,宮澤エマ,菜々緒,中条あやみ,小手伸也,佐野勇斗,ジェシー,フォンチー,江口洋介,玉山鉄二,橋本さとし,渡辺真起子,鶴見辰吾,石田ゆり子他

前述の『ファンタスティック4:ファースト・ステップ』の後、同じく109シネマズ箕面にて。通常版とは上映スケジュールが合わず、こんなの別にIMAX版を観なくてもええやろと思いつつIMAXシアターで鑑賞しました。『劇場版 TOKYO MER 走る緊急救命室』(2023)に続く、人気TVドラマシリーズの劇場版第2弾。

“東京MER”は都知事直轄の救命医療チーム。日本各地でMERが活躍するなか、鹿児島と沖縄にまたがる海に浮かぶ島々を担当する“南海MER”が試験的に始動。メンバーは元町医者でチーフドクター候補の牧志(江口洋介)、看護師兼臨床工学技士でNK1(オペ室を搭載した特殊車両)とNK0(MER専用船舶)の操縦も担う常盤(高杉真宙)、同じく看護師兼臨床工学技士の知花(生見愛瑠)、麻酔医の武(宮澤エマ)。その育成指導役として東京MERのチーフドクターで救急救命医の喜多見(鈴木亮平)と看護師の蔵前(菜々緒)が帯同する。

ところが、南海MERが発足して半年が経過するというのに、緊急出動件数はゼロ。平和な証拠ともいえるが、MERの活動を自分の点数稼ぎとしか見ていない厚生労働省の久我山(鶴見辰吾)は早くも南海MERの解体を言い出す。ほかのお役人とて同じこと。久我山に目立たれては面白くないから、南海MERを働く場のない無用のものとみなそうとする。

そんな折、鹿児島県諏訪之瀬島で噴火が発生。ようやく南海MERに出動要請がかかるが、噴火は想定外に大規模。島に近寄ればMERの面々の命まで危険にさらされるため、久我山はただちに退避を命じて……。

東京MERの活躍に憧れる常盤や知花は、いつも釣りに勤しんで島民と楽しくおしゃべりするのみの牧志のことが信用できません。彼にMERのチーフドクターが務まるなどとは思えないし、上司として敬意を払えない。だけど、本当に大噴火に見舞われて島民の命どころか自らの命までが危うくなったとき、牧志の日々の記録と信念が何よりも大切なものであったことを知ります。牧志は何気ない島民との会話から人々の生年月日はもちろんのこと、人柄、家族構成、交友関係、病歴までつぶさに把握しているのです。

保身のことしか考えないお役人。失敗は部下に押しつけ、手柄は丸ごとかっさらおうとする。どうしようもない久我山の隣で常に冷静かつ人としてこうあるべきという判断をくだす音羽(賀来賢人)はカッコイイですね。ちょうど『フロントライン』松坂桃李のような存在。

わざわざIMAX版を観なくてもと思っていましたが、これはこれで大画面で観る価値あり。賞レースなどとは無縁だとしても、誰が観ても面白い娯楽作品だと思います。もともとTVドラマシリーズのファンの人は中条あやみジェシーをはじめとする東京MERの面々を見られるし、都知事役の石田ゆり子は相変わらず素敵で可愛い一面を覗かせるのがお茶目だし、厚生労働大臣役の渡辺真起子はいかつく、玉山鉄二は人情に厚い地元の漁師役がピッタリ。『サマーウォーズ』(2009)的な展開に胸を熱くしない人はいないでしょう。

とはいうものの、鈴木亮平演じる喜多見先生って人間ができすぎではないでしょうか。鈴木亮平本人もそういう人のような気がしますよねぇ。できた人なんだろうなぁ。

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