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『スーパーマン』

『スーパーマン』(原題:Superman)
監督:ジェームズ・ガン
出演:デヴィッド・コレンスウェット,レイチェル・ブロズナハン,ニコラス・ホルト,エディ・ガテギ,アンソニー・キャリガン,ネイサン・フィリオン,イザベラ・メルセド,スカイラー・ギソンド,ウェンデル・ピアース,ミカエラ・フーヴァー,ベック・ベネット,マリア・ガブリエラ・デファリア,サラ・サンパイオ,フランク・グリロ他

“ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー”シリーズのジェームズ・ガン監督、かなり好きです。だけどDCコミックススーパーヒーロー“スーパーマン”といえばクリストファー・リーヴの後を継いだヘンリー・カヴィルでしょ。もうイメージができあがっている彼を起用せずにデヴィッド・コレンスウェットが演じることになった理由は何ですか。気になって調べたら、『マン・オブ・スティール』(2013)の続編もヘンリー・カヴィル主演と決まっていたのに、『ジャスティス・リーグ』(2017)を挟んだせいで本筋の“スーパーマン”の進行に影響が出た模様。10年経っても話が前に進まないから「やんぴ!」となったそうな。それにしたって、主演はそのままでよかったのではないかと思うけれど、この10年でヘンリーも歳を取りました。彼より10歳下のデヴィッド起用となったのはやむを得ないことなのかも。

どうせ観るならと、109シネマズ箕面にてScreenX版を選択しました。冒頭、3世紀前に始まり、3千年前、3百年前、3年前と、「3」刻みに何があったか早足で描かれ、3週間前にはスーパーマンがアメリカの同盟国ボラビアによる隣国ジャルハンプール侵略を阻止したという説明があります。そして3分前、スーパーマンが初めて敗北。相手はスーパーマン抹殺を目論む億万長者レックス・ルーサー。金をばらまいて要人たちを取り込み、スーパーマンを危険な存在として吹き込み続けています。

デイリープラネット新聞社に勤務する記者クラーク・ケントの真の姿はスーパーマン。それを知っているのは同僚で恋人であるロイスだけ。彼女はスーパーマンに直接取材可能な唯一の人物としてほかの同僚たちからも認識されていますが、恋人関係であることはひた隠しにしてきました。ふたりで過ごす時間に「取材ごっこ」を始めると、ロイスは思いのほか攻撃的な質問を寄せます。国民の代表みたいな顔をしているけれどどういうつもりなのかとか、侵略を阻止するさいに大統領の許可を得ていないじゃないかとか、そんなこと。お互いに腹を立てて喧嘩別れ。

初の敗北で大怪我を負ったスーパーマンではありますが、お世話ロボットたちのおかげで治癒。執拗に攻撃を仕掛けてくるレックスに、スーパーマン、そしてグリーン・ランタン、ミスター・テリフィック、ホークガールで構成される“ジャスティス・ギャング”が対抗するも、ハイテクを駆使するレックスは手強い。しかも、スーパーマンが留守の隙を狙って彼の要塞に侵入したレックスは、スーパーマンが地球を侵略しようとしている証拠を入手したと主張。それを国民までもが信じてしまうのでした。

レックス役のニコラス・ホルトが憎たらしすぎて嫌いになりかける(笑)。彼が『トップガン マーヴェリック』(2022)のルースター役として名前が挙がっていたことを思い出すたびに、『アバウト・ア・ボーイ』(2002)の子役だった頃や『ウォーム・ボディーズ』(2013)で切なさいっぱいのゾンビ役を演じた姿が懐かしくなります。なのに今はどうしてこんなに憎たらしいの。

実親に対する特別な想いはありましょうが、今も愛情をたっぷり注ぎ続けてくれている育ての親の存在が大きい。実親が自分に託した役目を果たせないと嘆くケント/スーパーマンに、養父が告げる言葉がとてもよかった。「親は子の役目を決めるものではない」。手段を教えることはあっても、役目を押しつけてはいけない。子どものやり方を見守るもの。

キャストに知名度の高い俳優がいないうえに、めっけもんと思えるような男前とか美人がその人たちの中にいないんだなぁ。いちばんカワイイのはクリプトだし。そんなこんなでイマイチ楽しい気分にはなれないけれど、ま、ガン監督の作品はやっぱり好きです。

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