『か「」く「」し「」ご「」と「』
監督:中川駿
出演:奥平大兼,出口夏希,佐野晶哉,菊池日菜子,早瀬憩,ヒコロヒー他
大阪ステーションシティシネマにて、前述の『秋が来るとき』の次に。
『君の膵臓をたべたい』(2017)の住野よるによる同名小説を『少女は卒業しない』(2022)の中川駿監督が映画化。
予告編を観るかぎりでは特殊能力を持つのは男子高校生ひとりだけに見えました。
そうですか、変わった能力を持つ高校生がほかにもいろいろいるのですね。
高校生の京(奥平大兼)は、人の気持ちが「!」や「……」などの記号として見える特殊な能力の持ち主。
しかし、その能力のせいで同級生たちの気持ちがわかったとしてもまさか打ち明けるわけにはいかず。
どう振る舞えばいいのかわからないから、毎日がもどかしい。親友のヅカ(佐野晶哉)にも秘密を話せないまま。
彼が気になっているのはクラスの人気者、ミッキー(出口夏希)のこと。
彼女に対するこの気持ちは恋なのか、それとも単なる憧れなのか。
あるとき、彼女がシャンプーを変え、それを京に気づいてほしがっていることに気づいてしまう。
女子に「シャンプーを変えたでしょ」だなんて言ってはいけないと思っていたが、
ミッキーから強い圧を受けてついそう言うと、意外な結果となり、以降、ミッキーと話すように。
これが縁で不登校だったエル(早瀬憩)も学校に来るようになり、
ミッキーの親友パラ(菊池日菜子)とも親しくなって、彼女たちやヅカと京は一緒に過ごすことが多くなり……。
大阪弁まったくなし、標準語でしゃべり続ける教師役のヒコロヒーが新しい(笑)。
京の特殊能力だけは予告編でわかっていましたが、パラは人の心拍数がわかる能力、
ヅカは人の頭の上に浮かぶハートにスペードにクローバーにダイヤのマークで人の気持ちがわかる能力があります。
ミッキーは人の気持ちがプラスとマイナスどちらに寄っているかが胸元に見えて、
矢印が見えるエルは、誰から誰に気持ちが向かっているかわかる。
こんなふうに「見える」能力の持ち主5人だけど、見えたものだけで判断しようとすると勘違いや誤解が生じます。
そもそも人の気持ちは見えても自分の気持ちはわかっていなかったりして。
結局のところ、言わなわからん。そんな結論に私はたどり着くのでした。
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