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『岸辺露伴は動かない 懺悔室』

『岸辺露伴は動かない 懺悔室』
監督:渡辺一貴
出演:高橋一生,飯豊まりえ,玉城ティナ,戸次重幸,大東駿介,アンドレア・ベッラチッコ,井浦新他
 
休みを取って友人宅に遊びに行く前に、朝イチ、TOHOシネマズ伊丹にて。
 
『岸辺露伴 ルーヴルへ行く』(2023)に続く劇場版第2弾。
“岸辺露伴”シリーズって、“ジョジョの奇妙な冒険”シリーズのスピンオフ作品だったのですね。
第1弾を観たときにそのことを知ったはずですが、すっかり忘れておりました。
覚えていたとしても、どちらのシリーズも原作を知らないんだから何の助けにもならないけれど。
 
さて、第1弾の公開時にはまだタダの共演者にしか見えなかった高橋一生飯豊まりえは2024年に結婚。
リアル夫婦をスクリーンで見るのは不思議な感じもします。
 
芸術大学図書館の建設に関わる仕事でヴェネツィアを訪れた岸辺露伴(高橋一生)。
たまたま教会に足を踏み入れた折に告解にやってきた男の話を神父のふりをして聴いてしまう。
 
仮面をかぶったままのその男が言うには、この地にはかつて旅行に来ただけだったのに、
その途中で荷物をすべて盗まれて一文無しになり、致し方なく働くことになったらしい。
どれだけ肉体労働に従事しようとも、日本人であるせいで差別を受け、ろくに稼げない。
 
悔しい思いをしているとき、浮浪者(戸次重幸)に食べ物を恵んでほしいと縋りつかれた。
まずは働けよと腹を立てた男が浮浪者につれなく当たると、浮浪者は階段から転げ落ちて死亡。
すると死んだはずの浮浪者が男の前に現れて呪いの言葉を吐き、男が幸せの絶頂にあるときに絶望を味あわせてやると言う。
 
それ以降、男は信じられない幸運に見舞われる。
親族の遺産が入り、宝くじも当たって大金を手にし、会社を興せば大当たり。美女と結婚、可愛い娘も授かる。
しかし、幸せを実感すれば呪われた自分は不幸に襲われるはずだから、幸せの絶頂に到達してはいけない。
ひたすらそう考えて生きてきた男は、いつまでこの思いに囚われていなければならないのか悩んでいた。
 
一方、露伴を追いかけてヴェネツィアへやってきた編集担当者の泉京香(飯豊まりえ)は、
仕事の依頼主であるイタリア人男性ロレンツォ(アンドレア・ベッラチッコ)が近々結婚予定であることを知る。
彼は露伴の大ファンで、挙式に参列してもらえないかと泉を通じて打診してくる。
それを聞いた露伴は、仮面職人のマリア(玉城ティナ)がその結婚相手であり、あの告解の男の娘であると知るのだが……。
 
かつて浮浪者を死に追い込んだ男は水尾(大東駿介)。
金持ちになった男は、浮浪者から「おまえの顔を忘れない」と言われたのだから、自分の顔を変えてしまえば大丈夫だと考えます。
そこで汚れ仕事を頼んでいた・田宮(井浦新)を上手く騙くらかして、多額の報酬と引き換えに顔を入れ替えるのです。
浮浪者は水尾の顔をした田宮のことを自らの憎むべき相手だと思い込んで復讐するというわけで。
 
娘が幸せになれば自分も幸せを感じるだろう。そうすると幸せの絶頂期が訪れて、自分は殺されてしまう。
自分が死にたくないから娘にも幸せになってほしくない。だから娘を結婚させたくない。とんだ父親です。
 
でも、はたして「死=絶望」なのか。
死ぬよりも苦しいことがあるのではないか。泉の呟きをヒントに、そんなふうに考える露伴。
 
他人の頭の中を本にして読むことができる露伴の能力は面白くて、かなり羨ましい。
しかしこのシリーズ、不必要にグロいシーンが多い気がします。一瞬で良いのに延々そのシーンが続くし。
高橋一生の髪型とかメイクもないほうが好きだから、手放しで面白いとは言えないのでした。

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