『アマチュア』(原題:The Amateur)
監督:ジェームズ・ホーズ
出演:ラミ・マレック,ローレンス・フィッシュバーン,レイチェル・ブロズナハン,
カトリーナ・バルフ,マイケル・スタールバーグ,ホルト・マッキャラニー他
シアタス心斎橋にて、前述の『アンジェントルメン』の次に。
原作はアメリカ出身の作家ロバート・リテルのスパイ小説『チャーリー・ヘラーの復讐』。
同作はジョン・サヴェージ主演で1982年にも映画化されているようですから、リメイクということになるんですかね。
主演はきっと『ボヘミアン・ラプソディ』(2018)のイメージに一生つきまとわれるラミ・マレック。
『ボ・ラプ』は好きで31回観たものの、別にラミ・マレックが好きなわけじゃなし。
と思いつつも封切り日翌日に観に行きました。面白かった。
ある日、ロンドンに出張中だった妻サラが宿泊先のホテルでテロに巻き込まれ、犯人に撃ち殺される。
悲しみに暮れるチャーリーは、監視カメラを解析して犯人を特定。
副長官ムーアと上官ホロウィッツに彼らを捕まえるよう直訴するが、動いてくれる様子がない。
チャーリーはかねてから入手していたムーアの不正を知っていることを話し、
それを公にされたくなければ自分に殺しの訓練を受けさせるよう、取引を持ちかける。
もしもチャーリーの身に何かあれば、自動的に不正が暴露されるように仕組んであると。
自動的に不正が暴露されるという話はハッタリに違いないと思いつつも、もし本当だと困る。
ムーアらはチャーリーの取引に応じたそぶりを見せ、殺しにかけては天下一品の大佐ヘンダーソンにチャーリーを託す。
どうせチャーリーに殺しなどできるわけがないし、ハッタリがわかればヘンダーソンに殺させればよいだけ。
ところがすべて計算のうちだったチャーリーは、ハッタリとバレる前に逃走の用意を完了していた。
ヘンダーソンがチャーリーを殺せという指示を受けて部屋へ向かったときにはもぬけの殻。
チャーリーはサラを殺した犯人に自ら手を下すべく出発していて……。
自分で銃をぶっ放す根性はなくても、CIAのセキュリティシステムの開発者であるチャーリーは、
テロリストたちの居場所を突き止めて、直接手を下さずとも遠隔操作で殺しをやり遂げます。
その間にもムーアは部下を総動員してチャーリーを追いかける。
しかし引退していても不思議はないムーアに主導されることをよく思わない女性長官オブライエンも黙ってはいません。
彼女は彼女で信頼できる部下を送り込み、結果、ムーアとオブライエンの部下同士で戦うことになったりも。
チャーリーに手を貸す謎の人物“インクワライン”の活躍も楽しい。
犯人を全員殺して復讐終わり、という展開になりそうなところからひとひねり。
何をすべきか悟ったチャーリーの表情が清々しい。
ヘンダーソン役のローレンス・フィッシュバーンとのやりとりがいいですね。
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