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『デビルズ・ゲーム』

『デビルズ・ゲーム』(英題:Devils)
監督:キム・ジェフン
出演:チャン・ドンユン,オ・デファン,チェ・グィファ,チャン・ジェホ,イ・サンウォン,
   ソン・ジョンハク,ユン・ビョンヒ,ジ・ナムヒョク,ワン・ジヘ他
 
高校の後輩ふたりと北新地へ晩ごはんに行く前に、午後休を取ってひとりで映画。
最終目的地である北新地に近い劇場で観たかったけれど、
この日じゃなくても仕事帰りに容易に観られる作品を選択肢から外したらなんばパークスシネマまで行くしかない。
 
ダークウェブ上に開設したサイトでスナッフフィルムを公開しているサイコパス4人組。
そのうちの1人がジニョク(チャン・ドンユン)であることを特定される。
刑事ジェファン(オ・デファン)が、義弟でやはり刑事のスンジン(イ・サンウォン)を先に現場に送り込んだところ、
スンジンはジニョクに殺されてしまう。しかもジニョクは捕まえられず。
 
この無念を晴らすと誓ったジェファンは後輩刑事ミンソン(チャン・ジェホ)と共にジニョクを追い詰める。
すると森の中でジェファンとジニョクの姿が見えなくなり、同僚刑事たちが捜索するも行方がわからないまま。
 
1年後、捜索打ち切りとなってからしばらく経ったある日、
運転席にジェファンが乗り、助手席にジニョクが乗せられた車が警察署前で事故を起こす。
すぐに病院に搬送されるが、目覚めたジェファンは最近の記憶を失っている様子。
一方のベッドの上で拘束されているジニョクも目覚め、鏡を見て呆然。自分こそがジェファンなのに。
 
そう、何があったかわからないが、ジェファンとジニョクの体が入れ替わっていたのだ。
そんなことを訴えても信用してもらえるとは思えず、ジニョクの体を持つジェファンは、
信頼のおける部下であるミンソンにだけはそれを伝えようとする。
 
見た目ジニョクから自分がジェファンだと打ち明けられてもにわかには信じられないミンソンだったが、
ジェファンしか知らないはずの話をいろいろと聞かされて信じることに。
殺人鬼の残り3人を探し出すために、見た目ジニョクのジェファンと手を組むのだが……。
 
体が入れ替わる話はもはや定番で鉄板。
古いところでは大林宣彦監督の『転校生』(1982)、新しいと思っていたら10年経ちそうな新海誠監督の『君の名は。』(2016)とか。
私のお気に入り入れ替わり作品は、『フォーチュン・クッキー』 (2003)と『ザ・スイッチ』(2020)ですかね。
どちらもとても笑えたけれど、特に後者は「殺人鬼と体が入れ替わる」という点で本作と同じ。
しかしながら本作はシリアス一辺倒で、笑えるシーンなどただのひとつもありません。
 
これまでに観た入れ替わり作品は非科学的要素のあるファンタジー作品でした。
およそファンタジーという言葉が似合いそうにない本作はどんなふうに入れ替わってしまったのだろうというのが気になるところ。
以下、ネタバレです。
 
本当に体が入れ替わってしまったのだとミンソンが信じたのと同様、私もそう信じていました。
だって、中身はジニョクだというジェファンの行動が殺人鬼そのものを思わせる。
ジェファンの家庭で過ごし、見た目ジニョクを「妻子を酷い目に遭わされたくなかったら言うことを聞け」と脅すのですもの。
 
ところが実はそうではなかった。
行方不明だった1年かけてジェファンはジニョクに薬を盛り、洗脳するのです。
おまえと俺の体は入れ替わった。おまえはジェファンだと。
これは本当にできそうな話。おおっ、ファンダジー似合わんと思ったらやっぱりそうじゃないのね。
 
気の毒なのはミンソン。彼を演じるチャン・ジェホがまたイケメンで、絶対死んでほしくなかったのに。
先輩を信じた結果がこれだなんて、健気なイケメンが死ぬのは悲しいじゃあないか。
 
すっかり洗脳されていたはずのジニョクが実は途中で覚醒していて。
ジェファンとまたエライ格闘が待っています。
ジニョクに騙されたままでは終わらないところはよかったけれど、ハッピーエンドとは言えず。
 
ばりばりスプラッタシーンが多いので、この手のヤツが駄目な人にはオススメできませんが、
あまり期待せずに観たらじゅうぶんに面白い作品でした。
 
ところでジニョク役のチャン・ドンユンって、大学生だったときにコンビニ強盗を捕まえて表彰され、
そのニュース映像でイケメンとして話題になり、スカウトされた人なんですってね。
まぁ、確かに可愛いわなぁ。演技も上手いし。けど、私はチャン・ジェホのほうがタイプです。

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