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『ゆきてかへらぬ』

『ゆきてかへらぬ』
監督:根岸吉太郎
出演:広瀬すず,木戸大聖,岡田将生,田中俊介,トータス松本,瀧内公美,草刈民代,カトウシンスケ,藤間爽子,柄本佑他
 
109シネマズ箕面にて。
 
予告編を観ても惹かれるものはないどころか、むしろ嫌になっちゃって、公開初日に観るつもりはなかったのです。
同日封切りで観たい作品はほかにいっぱいあったのに、時間的にいちばん都合が良いのがこれでした。
 
監督は今年75歳になる根岸吉太郎。代表作といえば『遠雷』(1981)ですが、私の印象は『サイドカーに犬』(2007)が強い。
亡くなった竹内結子が主演していたからというのが理由かもしれません。
 
本作は実在の詩人・中原中也、女優・長谷川泰子、文芸評論家・小林秀雄の人間模様を描いています。
 
20歳の駆け出しの女優・長谷川泰子(広瀬すず)は、学生詩人・中原中也(木戸大聖)と出会う。
まだ17歳ながら天才と謳われる中也のもとへ泰子が転がり込むような形で同棲を開始。
その中也を訪ねてきた評論家・小林秀雄(岡田将生)から口説かれるように。
 
やがて、中也と別れて秀雄と暮らしはじめた泰子は、精神症を患う。
秀雄曰く、泰子にとって中也と秀雄は両側から支える2本のつっかえ棒のようなもの。
その1本である中也を失った泰子がおかしくなるのは当然で、
ならばいっそ自分とも別れたほうが泰子にとってよいはずだと、秀雄は出て行ってしまい……。
 
実在した著名人の関係がわかるのは面白いけれど、惹かれるものは何もなし。
広瀬すずはそこそこ歳を取った監督たちにとって大事なお嬢様のような存在なのかもしれませんが、
こういう少し古めかしい時代設定の作品に彼女はまったく似合わない。
台詞の言い回しも芝居がかりすぎていて、私はどっちらけ。
 
いちばん冷静でマトモふうな秀雄の気持ちはちょっぴりわかる。
だけど、本作を見て中也や泰子の人間性に惹かれることはありません。
それに広瀬すずの絡みのシーンって色っぽさが皆無なんだなぁ。
まぁ、彼女は絶対脱がないというのもあるけれど、二階堂ふみ辺りのほうが似合いそう。
 
中也の妻役の藤間爽子が凛として綺麗でした。
いつまでも生徒役のイメージが払拭できないかと思ったら、こんな年相応の役もよかった。
それと、おかしくなった泰子に公園で抱きつかれる勤め人役の柄本佑にも笑いました。
 
私には無理。
すずファンにとってはやっぱり良いんですか。

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