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『ルー、パリで生まれた猫』

『ルー、パリで生まれた猫』(原題:Mon Chat et Moi, la Grande Aventure de Rrou)
監督:ギヨーム・メダチェフスキ
出演:キャプシーヌ・サンソン=ファブレス,コリンヌ・マシエロ,リュシー・ロラン,
   ニコラ・カサール・ウンデンストック,ジュリエット・ジル他
 
なんばパークスシネマにて。
どう考えても仕事帰りになんばに着くには無謀な時刻からの上映でしたが、
誕生月の割引クーポンの有効期限が迫っていることだし、
初めのほうは見逃してもいいやと思って行きました。
 
ギヨーム・メダチェフスキ監督ってどちらのご出身なのですかね。
本作はフランス/スイス作品ですが、監督デビュー作は『アイロ 北欧ラップランドの小さなトナカイ』(2019)という、
フランス/フィンランドのドキュメンタリー作品でした。
ウィキペディアで調べても情報はないけれど、監督ご自身のHPはありまして、
「私は野生動物映画のディレクターです」と自己紹介していらっしゃいます。
 
その紹介通り、フィクションでありながらメインは
CGではない本物の猫って、やっぱり可愛さが違う。ちょっと感動を覚えるくらいの愛らしさでした。
 
一応の主人公はパリに暮らす10歳の少女クレム。
私が見逃した数十分の間に、クレムと子猫の出会いがあった模様。
屋根裏で母猫とはぐれた子猫はクレムに拾われてルーと名付けられます。
 
クレムの前では仲良く装っているものの、両親は不仲であることが丸わかり。
罵り合う声に耳を塞ぎたくなっているクレムの心を癒やしてくれるのがルー。
 
離婚を決めた両親はそれをクレムに伏せたまま、思い出づくりに別荘へ。
クレムがもっと幼い頃から訪れていたその別荘は森の中にあり、
隣家に犬と共に暮らしている老女マドレーヌのことがクレムは怖くてたまりません。
まるで魔女のようなのです、マドレーヌは。
 
別荘の屋内に留まっていられないルーは、隙あらば表に出て駆けずり回ります。
最初はたやすく見つけられていたのに、だんだん外出時間が増えてくる。
クレムたちがパリに戻る日、いなくなったルーを探してクレムは森の中に入るのですが……。
 
森の中の別荘といっても、小さな子どもが訪れるような場所ですから、
そんな危険な動物がうろうろしているとは思えません。
しかしそこは「野生動物映画監督」だもの、ありえないぐらい獰猛なやつがうろうろしていて(笑)、
クレムはイノシシに襲われそうになったところ、間一髪でマドレーヌに救われます。
 
結局戻ってこなかったルーをパリで毎日想うクレム。
時折ルーを見かけるマドレーヌが捕まえようとしても無理。どんどん野生化していきます。
最後にルーは雪の中、鉄条網に引っかかって動けなくなっているところを発見され、
パリから駆けつけたクレムとマドレーヌが看護することに。
 
子猫だったルーが大きくなって行く過程が捉えられています。
顔つきは可愛いままではあるものの、簡単には抱き上げられないんじゃないかと思う。
外で生きるのは大変だけど、外で生きるのを選ぶのですね。
 
私はとにかくキジトラ好きなものですから、観ている間じゅうニコニコでした。
だけど、うちの猫が遊んでいたときのことを思い出したりもして、たまに涙。
「金縛りやと思ったら、胸の上にミーニャが乗っとった」と弟が話していたことなども(笑)。
弟とミーニャはいま一緒にいるのかなぁ。

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