11月に義母が亡くなり、12月に義父が亡くなりました。
ふたりとも90歳を過ぎていたというものの、これといった持病もなく、
昨日まで元気だったのにと思うといまだに実感が湧きません。
夫唱婦随とはこういうものなのかなぁと思いますが、
でもそんなに寂しがるなら、生きている間にもっと、
お義母さんに優しい言葉をかけてあげてほしかったわ、お義父さん、と思います(笑)。
義父が亡くなった日、映画を2本予約していました。
それはまだリベンジ鑑賞できずにいるのですけれど、
私の映画生活が戻ってきた日、まずはテアトル梅田へ。
時間的にちょうどよかった3本をハシゴ。
ヘルムート・ニュートン、名前しか知りません。
20世紀を代表するファッションフォトグラファーとのこと。
その生誕100年を記念して制作されたドキュメンタリー作品です。
ヘルムートは1920年生まれ、ドイツ出身の写真家。
両親がユダヤ人だったことから、迫害から逃れるためにドイツを離れ、
1940年代後半からフリーの写真家となって活動するように。
1950年代半ばにイギリス版『ヴォーグ』と契約、ロンドンに渡りました。
その後パリへ移って、世界で活躍するまでになります。
彼の作品は独自のエロティックなスタイルを確立し、
今なら直ちに炎上するような写真多数。
それでも世間に迎合することなくそのスタイルを貫き、
モデルたちも彼には裸体をさらすことを厭わない。
被写体となったシャーロット・ランプリング、イザベラ・ロッセリーニといった女優の大御所や、
クラウディア・シファーなど有名モデル、『ヴォーグ』のカリスマ編集長アナ・ウィンターなどが、
彼の写真をきちんと見たのは初めてです。
過激ともいえるヌード写真は女性蔑視だと非難もされたようですが、そうとは思えない。
モデルたちの堂々としたそぶりを見れば、蔑視よりも自立を感じます。
人間、遅かれ早かれ死ぬんだからと死を恐れない発言は強がりではないようにも思えました。
最期はハリウッドで自動車事故というのも華があるというと語弊があるか。
もっといろいろ彼が撮った写真を見てみたいです。
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