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『ラブゴーゴー』

『ラブゴーゴー』(原題:愛情来了)
監督:チェン・ユーシュン
出演:チェン・ジンシン,タン・ナ,リャオ・ホェイチェン,シー・イーナン他
 
台風の日、京都シネマにて2本ハシゴの2本目。
監督は前述の『熱帯魚』と同じ、チェン・ユーシュン
1997年の作品です。
 
台北のアパートに同居する男2人と女1人。
彼らの恋愛模様を綴るラブストーリーだからと言って、
この3人の誰かと誰かが好き同士とかではありません。
だって、とても絵にはならない3人だから、この3人で惚れた腫れたは言わない(笑)。
 
おばの経営するパン屋で働くパン&ケーキ職人アシェン。
ある日、おばに留守番を頼まれて店に出ると、懐かしい女性がやってくる。
それは小学校時代の同級生リーファ。
昔から引っ込み思案で見た目も冴えないアシェンに優しかったリーファ。
あまりに突然の再会でアシェンは驚くが、リーファは気づいていない。
毎日レモンパイをひとつ買うために来店する彼女を見てドキドキ。
音楽家志望の同居人に指南、のど自慢に出演して彼女への想いを歌うことに。
 
もうひとりの同居人はタイピストのリリー。
はちきれんばかりのおデブの彼女は、食欲をどうしても抑えられない。
恋など考えられずにいたが、道でポケベルを拾ってからそれが一転。
ポケベルの持ち主の留守電の声があまりに魅力的だったから。
電話で話を交わすようになり、会おうと言われてダイエットを始める。
 
どちらも到底うまく行きそうにない恋なんです。
 
綺麗なリーファにはどう見ても男がいそう。
それでも気持ちを止められないアシェンだけど、彼女とどうにかなろうとは思っていない。
ただ想いを伝えたい、彼女の幸せを願いたい、そんなふう。
 
リリーのほうは、拾ったポケベルを届けるでもなく、
それを眺めるだけで恋人ができたかのように思い込んでいる様子はかなりウザイ(笑)。
ダイエットに励むものの、90kg以上あった体重を3kgぐらい落としただけでは。
会うのを断りきれなくて会ったら、これがまたろくでもない男で、
想定された結果でしょうが、彼女の涙がつらくて、ここで初めて応援したくなります。
 
切ない恋の結末にもかかわらず、元気がもらえる作品です。
なんかいろいろあるけれど、きっと悪いことばかりじゃないよなぁ、そう思えて。
 
20年前に観たときも好きだった。今観てもやっぱり好き。
 
余談ですが、驚いたのは台湾の美容室。
シャンプーだけしに来た客を席に座らせて、ほとんど髪も濡らさずにシャンプーしちゃうんですね。
濡らさないから泡立たないし垂れないから、それもありなんでしょうけれど、
日本では考えられない光景で、びっくりしました。

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