『輝ける人生』(原題:Finding Your Feet)
監督:リチャード・ロンクレイン
出演:イメルダ・スタウントン,ティモシー・スポール,セリア・イムリー,
デヴィッド・ヘイマン,ジョン・セッションズ,ジョアンナ・ラムレイ他
シネ・リーブル梅田で5本ハシゴの3本目。
『ニューヨーク 眺めのいい部屋売ります』(2014)のリチャード・ロンクレイン監督。
ご自身も70歳を過ぎていますが、年老いた夫婦を主役にした話がお得意のようです。
結婚35年のアボット夫妻。ずっと夫マイクを支え続けてきた妻サンドラ。
マイクが定年を迎えて退職、晴れてナイトの称号を与えられ、
自身も“レディ・アボット”を名乗れるようになったわけで、鼻高々。
お祝いのパーティーを自宅で開いたその日、
マイクがサンドラの親友パメラと浮気しているところに出くわしてしまう。
サンドラの目を5年間あざむいていたと知り、サンドラは激怒。
家を飛び出してロンドンへ向かうと、疎遠だった姉ビフのもとへ転がり込む。
堅苦しくもセレブな生活を送っていたサンドラとはちがい、
自由奔放なビフは狭い団地に暮らしながらも好き放題。
プライドを捨てられないサンドラは、ビフに世話になっているくせに、
ビフの男友達チャーリーに対しても高飛車な態度。
ふてくされたままのサンドラを引っ張りだそうと、
ビフはシニアが集うダンス教室へと連れてゆく。
最初は抵抗を見せるサンドラだったが、
いつしかかつてダンサーを目指していた頃の自分を思い出し……。
特に珍しくもない定番の物語ではあるのですが、役者がとてもいい。
ジジババの妄想はものすごく苦手な私も、本作はまったく嫌じゃない。
イメルダ・スタウントン演じるサンドラ、セリア・イムリー演じるビフ、
ティモシー・スポール演じるチャーリー、そのほかダンス教室の面々。
みんないい感じのジジババで、無理がないのです。
この歳になってこんな新しい恋もいいじゃないかと思えて。
フラッシュモブのシーンもすごく楽しい。
ただ、都合はよすぎです。
恋を成就させるためにそんなちょうどいい具合に相方が死ぬもんかい!と笑いました。
ご都合主義も温かい目で見たくなる。
歳をとってもまだまだいいこと、きっとある。
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