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『ペンタゴン・ペーパーズ/最高機密文書』

『ペンタゴン・ペーパーズ/最高機密文書』(原題:The Post)
監督:スティーヴン・スピルバーグ
出演:メリル・ストリープ,トム・ハンクス,サラ・ポールソン,ボブ・オデンカーク,
   トレイシー・レッツ,ブラッドリー・ウィットフォード,アリソン・ブリー他

ダンナがタイ出張だった2週間のうち、最初の1週間は複数の飲み会。
飲み会の前には映画を観たりもして、充実の1週間を過ごしたのですが、
飲み会でない日も家でアルコールを摂取していたもんだから、翌週は体がだるい。
ならばおとなしく帰宅して家でDVDを観るか本を読むはずが、
ダンナの実家にパンを届けに行かなあかんかったり、
母から電話があって親戚の話を聞き、家に駆けつけたり。

母の話では、昔から可愛がってくれていた95歳の親戚が、
あと1週間もたないかもしれないとのこと。あと数日で96歳のお誕生日なのに。
そりゃお別れを言いに行かなあかんなと寄ってみたら、めっちゃ元気。
どうやら前日までは本当に危ない状態だったらしいのですが、
私がおじゃました日の朝から絶好調。
歩行器なしの自力で歩く、物を書く、食べる飲む、全部バッチリ。
おしゃべりの大好きなおじさんで、喋る喋る。
結局3時間近く滞在し、おはぎと羊羹と晩ごはんまでいただいて帰りました。
あと1週間どころか何年でも大丈夫そうです。

そんなこんなで2週間目は帰りに映画を観ることもなく、
明日ダンナ帰国という日を迎えました。
先週の金曜日で、ちょうど公開初日の作品が何本か。
こりゃ観て帰らなあかんわと、まずは109シネマズ箕面へ。

ニクソン政権下の機密文書“ペンタゴン・ペーパーズ”に関する実録ドラマ。
監督がスティーヴン・スピルバーグで、
メリル・ストリープトム・ハンクスのダブル主演となれば鉄板。

1971年、泥沼化しているベトナム戦争。
ニューヨーク・タイムズ紙は、ベトナム戦争に関する最高機密文書、
通称“ペンタゴン・ペーパーズ”のスクープ記事を発表。
そこには政府に不都合な事実が記載されていた。
ニクソン政権は即座に裁判所に記事の差し止め命令を要求。
ペンタゴン・ペーパーズについての続報掲載は中止を余儀なくされる。

ライバル紙に出遅れた形となっていたワシントン・ポスト紙は、
タイムズの出版差し止めを機に、続報を自紙に掲載したい。
そのためにはペンタゴン・ペーパーズのコピーを入手しなければ。
編集主幹のベンと部下たちは奔走、なんとか全文コピーを手に入れる。

しかし、それを掲載すれば、ポストも訴えられるのは目に見えている。
事実を報道すべきか、経営の安全を採るべきか。
ポストの社主で米国の主要新聞社史上初の女性発行人キャサリンは、
役員たちから会社を危険にさらすなと諭され、思い悩むのだが……。

役者の力量に頼った部分を感じなくもありません。
でもそんな力量を全面に押し出されると見応えがある。
特にメリル・ストリープは素晴らしい。
夫が亡くなったせいで自分が会社を継ぐことになり、
女に務まるわけがないと思われていることをひしひしと感じています。
役員のほとんどは彼女をなめてかかっているけれど、中にはそうじゃない人もいる。
そして何よりは信頼できる現場の人間が大勢いる。
固い意志を感じる演技に、やはり凄い女優だなぁと思いました。

実話を基にしたこういう作品を観るたび、メディアのあり方について考えさせられます。
だけど私はこういう問題について無知すぎる。恥ずかしい。
今さらながらもうちょっとさまざまな歴史を知らなければと思うのでした。
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