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『ラッシュ/プライドと友情』(TOHOシネマズ1ヶ月フリーパスにて鑑賞の16本目@伊丹)

『ラッシュ/プライドと友情』(原題:Rush)
監督:ロン・ハワード
出演:クリス・ヘムズワース,ダニエル・ブリュール,オリヴィア・ワイルド,
   アレクサンドラ・マリア・ララ,ピエルフランチェスコ・ファヴィーノ他

公開前に試写会の招待券を譲ってくださるという人も身近にいたのに、
ダンナの出張中ではなかったために涙を呑み、
公開後もどうしても時間が合わず、劇場で観るのはあきらめかけていました。
それが、そろそろ終映かとおぼしき頃に仕事帰りに行くにはちょうどいい時間帯の上映に。
久々の“おひとりさま”かと思いきや、もう1名だけ観客がいらっしゃいました。

20年ほど前までは、毎春かよっていた鈴鹿サーキット。
私が観に行ったレースの多くは二輪ですが、今のような観客席が設置されていない頃、
ゲートが開くと同時に目当ての席に向かって走ったのが懐かしい。
32歳の若さで急逝してしまったノリックこと阿部典史選手が、
センセーショナルなデビューを飾った1994年のロードレース世界選手権では、
残り3周というところで彼が転倒したちょうどそのコーナー付近で観戦していて、
子どものように泣きじゃくる彼に送られる物凄い歓声と拍手に涙が出ました。

二輪のレースをよく観たのに対して、四輪はごくたまに観たぐらい。
だから、映画も『FASTER ファスター』(2003)など二輪のほうが気になりますが、
四輪のほうがファンが多いぶん、映画にもなりやすく、迫力もあって面白い。
カーアクションものは必ず観てしまいます。

そんなわけで、名前ぐらいしか知らないジェームス・ハントとニキ・ラウダ。
F3時代から宿敵といわれた伝説的レーサーである2人の伝記ドラマ。

1970年代に出会った2人。
イギリス人のジェームス・ハントは、酒と女が大好きなイケメン。
人生は楽しくてなんぼの享楽主義。
ドイツ人のニキ・ラウダは、マシンの設定からレース運びにいたるまで、
緻密に計算したうえで走る頭脳派。
性格もレーススタイルも正反対の2人だがとにかく速い。
1976年、年間チャンピオンをめぐって2人はデッドヒートを繰り広げる。

劇場で観ることができてよかったと興奮しました。
ジェームス役のクリス・ヘムズワースは文句なしの男前ですが、
ニキ役のダニエル・ブリュールだって本当はカワイイのに、ネズミネズミと呼ばれて気の毒(笑)。
『キック・アス/ジャスティス・フォーエバー』のアーロン・テイラー=ジョンソンと同じく、
ちょっと髪型を変えるだけで、こうも格好良くないオトコになるとは(笑)。

400℃の火に1分間包まれて大やけどを負ったにもかかわらず、
わずか42日でレースに復帰したニキ。
「宿敵の存在を呪うのではなく神の恵みだと思え」。
入院中にそう医師から言われたそうです。

ニキを支えた夫人マルレーヌはとても知的で気品があります。
こんな奥様とはずっと寄り添っていてほしいものですが、
実際は後年に離婚して、ニキは30歳も下のスッチーと再婚したそうで、
世の中こんなもんかなぁと苦笑い。

私がいちばん楽しかったのはヒッチハイクのシーン。
マルレーヌの美貌に魅せられて停まったと思っていた車が、
彼女に見向きもせずに「ニキ・ラウダだろ!?」とはしゃぐシーンがめちゃ楽し。
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