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『抱きしめたい 真実の物語』(TOHOシネマズ1ヶ月フリーパスにて鑑賞の15本目@西宮)

『抱きしめたい 真実の物語』
監督:塩田明彦
出演:北川景子,錦戸亮,上地雄輔,斎藤工,平山あや,佐藤江梨子,佐藤めぐみ,
   窪田正孝,寺門ジモン,角替和枝,國村隼,風吹ジュン他

どう想像しても苦手そうな作品。
フリーパスポートがなかったら絶対に観に行きませんでした。
タダだったから観たけれど、やっぱり駄目だった。(T_T)

タクシー運転手の小柳雅己(錦戸亮)は、終業後に参加しているバスケットボールチームの練習へ。
練習場所の体育館に到着すると、ただならぬ雰囲気。
その日、体育館利用がダブルブッキングされていたらしく、
雅己のチームと障害者スポーツ“ボッチャ”のチームで揉めているようだ。

ボッチャのチーム代表とおぼしき車椅子に乗った女性、山本つかさ(北川景子)は怒り顔。
障害者だからか譲ろうとする相手の態度にさらに怒っている様子。
機転を利かせた雅己は、コートを半分こしようと持ちかける。

練習後、つかさを家に送り届ける申し出をする雅己。
彼女が語るには、高校生のときに交通事故に遭い、
奇跡的に一命は取り留めたものの、車椅子生活を余儀なくされた。
後遺症で記憶障害も抱えているらしく、親しげに声をかけてくる人がいても、
それがいったい誰なのか思い出せないこともある。

それでも何事にも前向きな彼女は、めげずに毎日を送っている。
彼女からタクシーを呼ぶ電話が会社にかかるたび、雅己は誰よりも早く向かう。
一緒に時間を過ごすうち、ふたりは恋していることに気づく。
正式につきあいたい、そして結婚したい、そう願う雅己は、
つかさを両親に紹介しようとするのだが……。

けなしてはいけない話なのでしょう。でも私にはムリッ!
大倉くんより錦戸くんのほうが好きな分、『100回泣くこと』(2013)よりはマシ。
北川景子もめちゃめちゃ可愛い。でも、ムリッ!

脳性麻痺患者の、脳性麻痺をネタにしたコントなんて、見せる意味がありますか。
作品中でもまったく笑えないという設定なのに、どうしろと。
こういうシーンをわざわざ盛り込むのは不愉快です。

結婚を申し込みにきた雅己に対し、つかさの母親(風吹ジュン)が見せるDVD。
甘く考えいるであろう雅己に、つかさのリハビリ記録を見せるわけですが、これがやたら長い。
過酷なリハビリでつかさが泣き叫べば泣き叫ぶほど、母親が励ます声が飛べば飛ぶほど、
私の気持ちは冷めてゆきます。

本当に大変な人は大変だと言わない。大変なことがはたから見てもわかるから。
「言わなわからん」が信条の私がこんなことを言うのは矛盾していますが、
リハビリシーンは『エージェント:ライアン』程度にしておいてほしかった。

スプーンで料理をつつきながらしゃべるのもやめてほしい。
台詞でわざわざ皿に注目させておいて、しゃべりに没頭、料理は冷めていくだけ。
そういうシーンを平気で盛り込む監督とは合いそうにありません。

さすがの演技だなぁと思ったのは、雅己の父親役の國村隼と母親役の角替和枝(=柄本明の奥様)。
このふたりにだけは笑わされたし、和みました。

やっぱりこの手の作品はタダでも観に行かん。
ありゃ?『世界一初恋』で何でも観てみなあかんと言うたのと矛盾している?
世間の評判は「ここ数年の映画でいちばん泣ける」とか、なんでよ。
あ、私がひねくれているのか。(^^;

この日4本ハシゴして、3本目までは結構いい感じだったのに、
締めくくりがこれでは腹立たしい。
帰宅したらそれなりに遅い時間だったにもかかわらず(なにしろ劇場に11時間いましたから)、
レンタル新作『素敵な相棒 フランクじいさんとロボットヘルパー』(2012)を観て、
気分を持ち直してから寝たのでした。
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