『ねらわれた学園』
監督:中村亮介
声の出演:渡辺麻友,本城雄太郎,小野大輔,花澤香菜,戸松遥,
平田広明,内田直哉,木内秀信,木村良平,石川由依他
日曜日、友人と会う前に2本は観られそうな気がして、ハシゴを計画。
1本は絶対観たかった作品を梅田ブルク7で。
もう1本を何にしようかと迷い、大阪ステーションシティシネマにて、
効率の良さだけでノーマークだったこのアニメ作品に決定。
AKB48のまゆゆが自身初の映画主演声優を務めたことでもちと話題。
原作はもちろん眉村卓による1976年のベストセラー小説。
同氏の著作は小学生のころにさんざん読みました。
その前後のNHKの少年ドラマシリーズも懐かしい。
ノーマークだったとはいえ、観たい要素はいっぱいです。
鎌倉に暮らす中学生ケンジは、同級生で生徒会書記を務めるカホリに片想い中。
早朝の海辺でカホリに会えると気づき、早起きしては必死に犬と散歩。
そんなケンジの隣家に住む幼なじみで、カホリの親友でもあるナツキは、
ケンジに会えば憎まれ口ばかり叩いているが、本当は大好き。
「お隣さん」以上には感じてくれないケンジに気持ちがもやもや。
ある日、彼らのクラスに転校生がやってくる。
イケメンで謎めいた雰囲気のリョウイチは、たちまち女生徒の人気の的に。
カホリもリョウイチにひと目惚れしてしまう。
その日の朝、偶然にも散歩中にリョウイチと対面していたケンジは、
さっそくリョウイチと意気投合。
ケンジらの所属する演劇部にリョウイチも入部することに。
ところが、リョウイチがやってきてから、不可解な現象が起こりはじめる。
留年して欠席つづきだったユリコが登校してきたかと思うと、
ほかの生徒が急に学校に来なくなったり、引っ越したり。
実はリョウイチはもはや地球が存在しない未来からやってきた人間で、
言葉を交わさずとも人の心を感じ取れる「能力」を持った者を
未来の世界へ一人でも多く連れてゆくためにここにとどまっているらしく……。
この絵は苦手です。(^^;
胸の大きさを強調するかのような服装で、常に頬を赤らめている女子。
「うふっ」みたいなしゃべりかたもなんだか落ち着かない。
これが萌え系というやつなのでしょうが、私にはツライ。
レンタル最新作の『虹色ほたる 永遠の夏休み』の絵のほうがずっと好きです。
期せずしてこれは過去にタイムスリップする少年の話でしたけれど。
ただ、『ねらわれた学園』は光の射しかたが尋常でないくらい美しい。
これには息を呑みました。風景だけならこっちのほうがいいかも。
絵が苦手だったと言っても、話もつまらなかったわけではありません。
時代に合わせたツールに替えながら、何十年も映像化されつづけているものはやはりおもしろい。
本作ではそのツールが携帯電話となっています。
人の心がテレパシーでわかれば生きやすい。そんなふうに考える未来人たち。
けれどもナツキが訴える、言葉にしないと意味がないことだってある、
本気で伝えようとしない気持ちを知ったところで何になる、それは胸に響きました。
言わなわからん。それは私の持論でもありますから。(^o^)
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