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『ツリー・オブ・ライフ』

『ツリー・オブ・ライフ』(原題:The Tree of Life)
監督:テレンス・マリック
出演:ブラッド・ピット,ショーン・ペン,ジェシカ・チャステイン,フィオナ・ショウ,
   ハンター・マクラケン,ララミー・エップラー,タイ・シェリダン他

“父さん、あの頃の僕は、あなたが嫌いだった”。
数カ月前から予告編を見かけるたびに気になっていたこの言葉。
封切りの日の晩にはTVのスポットCMを見かけて、
やはり観に行っておくかと、翌日、劇場へ。

テレンス・マリック監督といえば、寡作かつ寡黙で有名。
しかしながら、その数少ない作品では、
すべての事物がもっとも美しく見える「マジック・アワー」と呼ばれる時間帯、
すなわち、日没から夜になるまでのわずか20分間に全シーンを撮影するなど、
伝説として語り継がれることをやってのけています。
それがリチャード・ギアの代表作『天国の日々』(1978)。

その20年後に『シン・レッド・ライン』(1998)の話が出たときは、
マリック監督の作品にならノーギャラでも出演したいという役者が
たくさん名乗りを上げたというのも有名な話。

そんな監督とブラッド・ピットにショーン・ペンとなれば、
ぜ~ったい美しく心に残る作品であろうと思ったわけなのですが、果たして。(–;

1950年代半ばのテキサスの小さな町。
オブライエン一家の父親は、まだ幼い3人の息子たち、特に長男のジャックにとことん厳しい。
成功のためには力が必要だという持論を決して曲げることはなく、家族は絶対に服従。
そして今、実業家として成功したジャックが、自らの少年時代に馳せる想い。
……これ以外にどんな書きようがあるっちゅうねん。
ストーリーはあの予告編がすべてでした。(T_T)

これはいったい何なのでしょう。
優しい母親が途方に暮れている姿を映し出していると思ったら、いきなり画面は森の中へ。
壮大な人類創世記と言えなくもないけれど、
テキサスの町を見せられていたはずなのに、突如として恐竜時代になったらドン引きでしょ。

哲学を専攻し、映画を撮らない間は大学で教鞭を執っていたマリック監督。
もうちょっと万人にわかりやすい作品にしてほしかったなぁ。
ここまで行っちゃうと、自己満足と紙一重みたいな気がして。

エンドロールが回り始めると同時に9割以上の客が立ち去った映画は久々。
真後ろの席の人は一言、「金返せ」。
DVDで観たら眠気に襲われて最後まで持たなかったかもしれないので、
私は劇場で観てよかったということで。(^^;
—–

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