弓削智久くん。
私は聞いたこともない俳優だったので、
気になりだしてから調べてみたら、モデル出身。
雑誌ではカリスマ読者モデルだったそうな。
その後、俳優としてもデビュー。
『仮面ライダー龍騎』では、
仮面ライダーゾルダのボディガード役だったようです。
そんな新しい仮面ライダー、知らんっちゅうねん(藤岡弘の頃じゃないと)。
私が最初に彼を見たのは、ついこの間。
『サクゴエ』(2007)という映画にて。
単にタイトルに惹かれました。
ここ数年の邦画で好きな3本を聞かれたら、
迷わず挙げたい『イヌゴエ』(2005)のパクリかいなと思って。
これも挙げたい『運命じゃない人』(2004)の主演俳優が
『サクゴエ』のダブル主演のうちの1人でした。
そのダブル主演の片割れが弓削くん、しかも脚本も弓削くん。
ちょっとオダギリジョーっぽいです。
小汚いんだけれど、知性を感じる。
というのは、私のイメージに過ぎませんが。
『サクゴエ』はこんなストーリー。
冴えないサラリーマンの森田は、ぼったくりバーに入店してしまい、
べらぼうな飲み代を請求されます。
ヤミ金融業者と契約させられるはめになり、
ヤクザが会社まで取り立てにやってきて、
森田はついに会社に辞表を提出。
しかし、森田が辞めることを誰も気にも留めない様子。
田舎の母親に宛てた遺書をしたためた森田は、
飛び降り自殺をしようと、とあるビルの屋上へ。
なかなか飛び降りられずにいると、背後でせせら笑う声が。
どうやら屋上で生活しているらしい、トミーと名乗るその男は、
「死ぬ前に、一日だけ俺につきあってよ」と言います。
富士山に登ろうというトミーに、なんとなくOKしてしまった森田は、
翌日、レンタカーでトミーを迎えに行く約束をします。
ところが、その帰り道、
森田は、トミーが指名手配中の殺人犯であることを知ります。
恐れつつも約束どおりトミーを迎えに行くと、
ビビる森田の気持ちを察したトミーが、
富士山へ向かう車中で自分の過去を語り始めて……。
かなりハードボイルド。
こんな脚本を書いちゃうなんて、ただ者ではありませぬ。
気骨を感じさせてくれる一本です。
前述の『恋文日和』の第1話、“あたしをしらないキミへ”では、保志役。
あんな愛想なしの近寄りがたい不良系が、あんな手紙を書くと知ったら、
そりゃ女の子はイチコロよ。
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