『チーム★アメリカ ワールドポリス』(原題:Team America: World Police)
監督:トレイ・パーカー
声の出演:トレイ・パーカー,マット・ストーン,クリステン・ミラー他
操り人形の映画なのにR-18の成人映画ってどういうことよ。
アメリカのタブーを知ることができて私は貴重だと思っている悪名高きアニメ、
『サウスパーク』の作者コンビが、『サンダーバード』に敬意を表して。
まるでサンダーバードな組織、チームアメリカは、
多発するテロを弾圧するために結成された国際警備部隊。
パリでテロが計画されているとの情報をキャッチし、チームアメリカが駆けつける。
頭にターバンを巻いた不審者を次々と射殺。
テロリストを一掃したかと思われたとき、
隊員のカーソンが同僚のリサにプロポーズする。
が、まだ生き残っていたテロリストがカーソンを襲撃。
気づいた隊員が逆襲するが、カーソンは命を落とす。
悲しみに暮れる隊員たち。
カーソンの穴を埋めるため、
チームアメリカの総司令官スポッツウッドがスカウトしたのは、
舞台俳優のゲイリー。
演技の達人ならば囮捜査にうってつけだと見込まれたからだ。
最初は乗り気でなかったゲイリーだが、
いつのまにか愛国心が芽生え、なんとなく引き受けてしまう。
一方、世界平和のためだと言いつつ破壊行為を続けるチームアメリカを
ハリウッドの俳優たちは批判する。
そんな俳優たちを支援する素振りを見せながら
強力な兵器を世界へ送り込もうと目論む人物、その人物こそテロの首謀者。
北朝鮮の将軍様、金正日(キム・ジョンイル)だった。
さて、将軍様の陰謀を暴いて世界を救えるのか!?
と、こんなストーリーです。
チームアメリカはテロリストを追いつつ、
名所という名所をぶっ壊します。
ルーヴル美術館はミサイルでこっぱみじん、
エッフェル塔やピラミッドも大破、パナマ運河の決壊はド迫力。
18禁映画に認定された所以は、史上初、ポルノ顔負けの操り人形同士の絡み。
もらいゲロしてしまいそうな嘔吐シーンは
「汚い~」と言いつつ、ワロてしまいます。
将軍様が“I’m So Lonely”を訛った英語で熱唱。
ショーン・ペン、スーザン・サランドンなど、
名だたる俳優たちもぶった切られる始末。
ブッシュの国ってこうなのよと言いたげでありながら、
それに反対を唱える人たちもどうなのよ?と言いたげで、
ここまで無茶苦茶できるのはアホでしょう。脱帽。
ミニチュアの風景は凝りまくりなので必見。
パリの石畳はクロワッサン!
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