『フライト・オブ・フェニックス』(原題:Flight of the Phoenix)
監督:ジョン・ムーア
出演:デニス・クエイド,ミランダ・オットー,ジョバンニ・リビーシ他
薬物中毒だったデニス・クエイドを支えたメグ・ライアン。
おしどり夫婦と言われていたのに、
メグがラッセル・クロウとの不倫に走り、あっけなく離婚。
それはあんまりだと世間が思ったのか、
別れた後にデニスに舞い込む役柄といえば、
『オーロラの彼方へ』(2000)や『オールド・ルーキー』(2002)、
『デイ・アフター・トゥモロー』(2004)など、
誠実で責任感に燃える男を描いた作品が主流。
本作もそうだろうと思っていました。
公開時、『飛べ!フェニックス』(1965)のリメイクだとは知らず、
油田がどうたらという部分だけをどこかで聞き、
きっと砂漠で油田を掘る男たちの熱い話だと決めつけていました。
で、レンタルしてみたら、油田の話とちゃうや~ん。
飛行機が墜落する話や~ん。
私、来週オハイオへ飛ぶのに。(T_T)
さて、舞台は酷暑のモンゴル、ゴビ砂漠。
閉鎖が決定した石油採掘場から労働者を引き上げさせ、
器材とともに北京へ運ぶため、貨物運搬用の飛行機がやってくる。
現場の女性主任ケリーをはじめ、
突然解雇されることになった労働者たちは動揺を隠せない。
そんな様子をまるで無視して、飛行機の操縦士フランクはとっとと器材を積み始める。
仕方なく従う労働者たち。
しかし、飛び立ってまもなく、一同は凄まじい砂嵐に遭遇する。
引き返す選択肢もあったのに、フランクの無謀な操縦により、飛行機は墜落。
砂漠のど真ん中に不時着する。
生き残ったのは10名。
救助隊が来るまで待つべきだ言うフランクに対し、
経費削減第一の会社が救助費用を出すはずがないと言う者も。
そんなとき、採掘場に居候していた旅人のエリオットが
自分は実は航空会社の設計技師だと言い、
墜落した飛行機の無傷の部品を用いて別の小型飛行機を造ることを提案する。
最近いい人ばかりだったデニス・クエイドが
本作では最初、ちょっとヤな奴のフランクというのがおもしろい。
最後は結局いい奴なんだけど。
人の善い面と悪い面とのバランスが適度で、
余計な騙し合いや無駄なロマンスがないところに好感が持てます。
ほんとにこんな目に遭ったら、こんなわけにはいかんやろとは思うものの、
飛行機に乗る日を前に、縁起悪くも力を与えられる映画なのでした。
でも、私の座席番号、「42」番なの。(^O^;
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