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『サマーリーグ』

『サマーリーグ』(原題:Summer Catch)
監督:マイケル・トーリン
出演:フレディ・プリンゼ・Jr.,ジェシカ・ビール,マシュー・リラード,ブライアン・デネヒー他

新作について書こうとは思うのですが、
この時期、野球の映画を観ると、旧作でもどうしても書きたくなってしまいます。
本作は2001年の作品で、日本では未公開。
3カ月ほど前にDVD化されたもの。
『ラストサマー』(1997)、『ラストサマー2』(1998)に出演していた
フレディ・プリンゼ・Jr.が主役です。

サマーリーグとはアメリカの大学野球のシーズン後、
つまり夏季に開催されるリーグで、
メジャーリーガーを目指す学生たちが集まる場だそうです。

マサチューセッツ州、ケープ・コッド。
西海岸の避暑地であるこの町には、毎夏、全米中から学生野球選手がやってくる。
スカウトのお眼鏡にかなえば、夢に一歩近づける。

ライアンは速球が持ち味の将来有望な投手。
しかし、短気が災いして、在籍した大学のクラブを放出された過去がある。
別荘族の芝生を刈って生計を立てる父のためにも、
なんとかメジャー入りして金を稼ぎたいと思っている。

こんなライアンとチームメイトや友人たち、
そして別荘の令嬢との恋などを描いた、お決まりと言えばお決まりの青春ドラマ。

しかし、号泣してしまいました。
私がお薦めしたいのはライアンの友人を演じるガブリエル・マン。
彼の出演作として記憶に新しいところでは『バッファロー・ソルジャーズ 戦争のはじめかた』(2001)。
これはドイツ駐留のアメリカ軍基地の実態を描いた作品で、
公開時期が9.11同時多発テロと重なって延期に。
その後も軍のイメージを落とすとして、何度も公開が延期されました。
日本では昨年末にやっと公開され、今春DVD化。
彼はその作品でも重要な役を演じています。

その彼が泣かせてくれます。
スカウトが見守るなか、無様な投球に終わったライアンが
自分の失敗を嘆き、「契約して大金をもらえなきゃ意味ない。
俺なんてせいぜい田舎チームのバッティング投手だ」と
投げやりに話すのに対し、彼の台詞はこれ。

「俺たちはお前を応援してきた。
 お前の試合は1つも見逃していない。
 お前を誇りに思っている。
 お前がマウンドに立つ時は、必死で泣くのを我慢する。
 金の問題じゃない。
 田舎チームに招かれたら行くんだ。
 俺たちも行くからさ」。

こんな気持ちですよ、阪神ファンって。
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