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クラシック音楽に浸る。〈作曲家&声楽家編〉

『シャイン』(1995)をご紹介したので、音楽にかかわる映画をついでにもうちょっと。

実在の音楽家をモデルにした映画は多いです。
アカデミー賞で8部門を制覇して話題になった『アマデウス』(1984)。
かつて宮廷音楽家として尊敬されていたサリエリが、自殺を図って運ばれた病院で語りはじめます。
モーツァルトの才能に嫉妬していたサリエリ。
モーツァルトの死がサリエリによる毒殺ではないかという疑惑をテーマにした作品。
モーツァルトを演じるトム・ハルスが完璧にイッちゃってます。
主演男優賞には彼とサリエリ役のF・マーレイ・エイブラハムの2人ともがノミネートされましたが、
受賞したのはエイブラハムのほうでした。
「アマデウス」とはモーツァルトのミドルネームですね。

偉大な作曲家がモデルの作品ではもうひとつ、『不滅の恋 ベートーベン』(1994)。
ベートーベンの死後に発見された、「不滅の恋人」に宛てられた手紙。
「不滅の恋人」とはいったい誰なのか。
彼の弟子がその恋人を探しに旅に出て、ベートーベンの隠された過去をいろいろ知ることになります。
ベートーベン役には『レオン』(1994)などでキレ役のイメージの強いゲイリー・オールドマン。
ここでもやはり変人ぶりを見事に演じています。

しかし、なんでこうもみんな変人なん?
普通じゃ映画にならんか。

オペラ歌手ファリネッリをモデルにした作品は『カストラート』(1994)。
カストラートとは、声変わりを避けるために去勢手術した、
素晴らしく美しいソプラノの男性歌手のこと。
声を保つためにそこまでやるか?と思いますが、
18世紀のヨーロッパではこのような歌手が非常に人気が高かったそうです。
ファリネッリの兄は平凡な作曲家。
誰しもが弟の声を目当てに近づいてくるので、
弟と一緒にいればカネにも女にも不自由しません。
去勢した弟は女も抱けず、女性を愛するときは兄弟一緒に。
弟は富と名声を運び、兄は女を満足させる。
どうしても離れられずにいる兄弟。それぞれの思いに苦しくなります。
カストラートの声に魅せられて数々のオペラ音楽を作曲したヘンデルも登場し、
実に3オクターブ半出るといわれるカストラートの声をこの作品で堪能できます。
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