『j-hope Tour ‘HOPE ON THE STAGE’ THE MOVIE』
朝イチに梅田へ出て大阪ステーションシティシネマにて『モンテ・クリスト伯』を鑑賞→北新地でランチ→109シネマズ箕面で本作を鑑賞。T・ジョイ梅田で16:30からの回を観るのもありかなと思ったものの、この劇場ではポイントが何も貯まらない。だったら箕面まで戻って18:15から観てポイントを貯めるほうがええやんということで。でも、どちらで観ようか迷っているときにオンライン予約状況を覗いたら、T・ジョイ梅田は結構混んでいました。109シネマズ箕面はガラ空きだぞ。こんなだから109シネマズはシレッとシニア料金を65歳以上に変更したに違いない(泣)。
さて、K-POPに1ミリも興味のなかった私がめっちゃ聴くようになったきっかけは『JUNG KOOK: I AM STILL』(2024)です。ほかに観るものがないから観に行っただけだったのに、ハマりにハマって結局8回観る。それ以前にはBTSが何人のグループなのかも知りませんでしたから、よくもここまで変わるもんだと自分でビックリ(笑)。推しはあくまでもジョングクなので、ほかはいつもついでに観ているだけです。SUGA然りRM然り。『j-hope IN THE BOX』(2023)はジョングク見たさに契約したディズニープラスで観ました。
本作はJ-HOPE初の単独ワールドツアー“HOPE ON THE STAGE”のフィナーレを飾った、韓国・高陽総合運動場のメインスタジアムでの2日間のアンコールコンサートの模様をフィルムに収めたもの。世界16都市 33公演 52万4千人を動員したそうな。J-HOPEのインタビュー映像など、劇場でしか観られないシーンも含まれています。
上映が始まって画面にJ-HOPEが登場。うーん、あんまりテンション上がらんなぁ、ジョングクがゲストで出てくるはずやから、それ観たら退場してもええぐらいやと思っていたらグク登場。『i wonder…』に顔がニヤける。除隊後まもないグクはまだ髪の毛が短くて若干顔が丸い。でもカワイイ。これでじゅうぶん、もう帰る!?と思っていたのに、そのあと結構楽しくなって。終わってみればすげぇ楽しくて、もう一度観てもいいぐらい。ま、最後にまたグクとJINまで出てきたというのはあるんですが。これって私、じゅうぶんハコ推し!?
グクとaespa(エスパ)のウィンターとの熱愛報道が取り沙汰されてネットではエライことになっているようです。「私たちは永遠にあなたたちを応援しつづける」と言っていたARMYの皆さん、どうなるの?
『モンテ・クリスト伯』
『モンテ・クリスト伯』(原題:Le Comte de Monte-Cristo)
監督:マチュー・デラポルト,アレクサンドル・ド・ラ・パトリエール
出演:ピエール・ニネ,バスティアン・ブイヨン,アナイス・ドゥムースティエ,アナマリア・ヴァルトロメイ,ロラン・ラフィット,パトリック・ミル,ヴァシリ・シュナイダー,ジュリアン・ドゥ・サン・ジャン,アデル・シンパール,ピエルフランチェスコ・ファヴィーノ他
北新地で12時半からの昼呑みの前に1本だけ。「だけ」というのか、178分の長尺のため、8:55予告編スタートで上映終了は12:05。これじゃ1本しか観られない。大阪ステーションシティシネマにて、フランス/ベルギー作品です。
文豪アレクサンドル・デュマの古典『モンテ・クリスト伯』。日本人はもっぱら『巌窟王』として知っている物語ですよね。私も確か小学生の頃、子ども向けの名作シリーズか何かで読んだのだと思います。ほかにはどんなのがあったかな。『若草物語』とか『赤毛のアン』辺りでしょうね。監督のマチュー・デラポルトとアレクサンドル・ド・ラ・パトリエールはコンビで活躍する脚本家だそうで、主演は『ブラックボックス:音声分析捜査』(2021)のピエール・ニネ。
19世紀初頭。船乗りのエドモン・ダンテスは誠実な青年。嵐の夜、難破船から放り出された女性が溺れているのを見つけ、船長のダングラールの制止を振り切って海に飛び込む。無事救出された女性アンジェルはエドモンに感謝するが、ダングラールは「言うことを聞かない勝手な乗組員」として船のオーナーであるモレルに訴える。するとモレルはダングラールを解雇してエドモンを船長に抜擢。
エドモンの父親はモルセール伯爵家の使用人。エドモンはモルセール家の娘メルセデスと恋仲だったが、ただの船乗りの身では求婚することはできない。船長になったことで晴れて周囲にふたりの仲を明かして婚約が叶った。エドモンの人柄を知るメルセデスの家族たちも皆大喜びだったが、ひとり傷ついていたのはメルセデスに想いを寄せていた従兄フェルナン。
エドモンとメルセデスの結婚式の日、教会に現れたのは警察隊。エドモンは検事ヴィルフォールのもとへ連れて行かれ、ナポレオンの支持者との疑いがかかっていることを知らされる。実は海で助けたアンジェルがそうで、彼女はナポレオンの署名入りの手紙を携えていたのだ。アンジェルからそれを奪い取ったダングラールが、エドモンこそがその手紙の持ち主であると偽って告発したのだ。船長に就任して地元いちばんの名士の娘と結婚することになったエドモンはダングラールの嫉妬を買ったというわけ。しかもアンジェルはヴィルフォールが孕ませた愛人の妹。アンジェルがナポレオンの手先と世間に知られては困るヴィルフォールはダングラールと組み、さらにはフェルナンにも「エドモンに裏切られた」と署名させる。
投獄されたエドモンはどれだけ月日が経ったのかもわからずにいたが、あるとき、隣の独房の司祭ファリアと繋がる。エドモンとファリアは一緒に脱獄しようと来る日も来る日も岩を打って道を掘り続け、14年後、ようやくあと数日で外に出られそうだという日にファリアが亡くなって……。
いかんいかん、あらすじ全部書いてしまいそうです(笑)。看守の目をすり抜けて脱獄に成功したエドモンは、自分がなぜ投獄されることになったのかを突き止めると、復讐を果たそうとします。脱獄者が金もないのになぜそんなことができるのかと誰でも思いますよね。それはファリアが財宝の隠し場所をエドモンに教えたから。徳川埋蔵金かよ。
いや~、3時間近く、まったく退屈しませんでした。エドモンの協力者も魅力的。ダングラールとヴィルフォール、モルセールに恨みを持つ若者と共に、念入りに事を進めるエドモン。その賢さには舌を巻く。どれだけ悪党どもが頭を働かせようともその上を行くエドモンには敵いません。
こんな長尺だと配信が始まっても家で観るのは集中力がもたないと思って観に行った作品です。家で観るとついつい休憩して飲酒したりスマホを見たりってことになりますから、こうして劇場で観て正解でした。何よりも、この時代の景色を大画面で観られることが楽しい。決闘のシーンでは『ジョン・ウィック:コンセクエンス』(2023)を思い出したりなんかもして、決闘のルールっていつの時代も変わらないのねと思いました。
『巌窟王』がこんな話だったのだと思い出す良い機会。アンジェルは本作のオリジナルキャラクターですが、演じるアデル・シンパールがカッコよかった。エドモンの協力者のひとり、エデ役のアナマリア・ヴァルトロメイは美人だし、見どころ多し。
『栄光のバックホーム』
『栄光のバックホーム』
監督:秋山純
出演:松谷鷹也,鈴木京香,前田拳太郎,伊原六花,山崎紘菜,草川拓弥,萩原聖人,上地雄輔,古田新太,加藤雅也,小澤征悦,嘉島陸,小貫莉奈,長内映里香,長江健次,ふとがね金太,平泉成,田中健,佐藤浩市,大森南朋,柄本明,高橋克典他
TOHOシネマズ梅田にて、前述の『佐藤さんと佐藤さん』とハシゴ。もうすっかりひとりランチのアルコールは抜けています。
実話に基づく。もしも阪神ファンを名乗りながら“奇跡のバックホーム”の話を知らない人がいるとしたら、それは似非ファンだと言いきってもいいぐらい有名なこと。そりゃ阪神ファンとしては観に行かなあかん作品です。番宣も盛んらしく、休日の夕刻、ほぼ満席の客入り。
子どもの頃からプロ野球選手になることを夢見ていた横田慎太郎(松谷鷹也)。強豪・鹿児島実業高校に進学し、4番でエースを任されるが、恋い焦がれた甲子園の土を踏むことはできなかった。しかし阪神タイガースのスカウト担当・田中秀太(萩原聖人)から高く評価され、2013年のドラフト会議で2位指名を受けて入団する。
大型新人として将来を期待され、1年上の先輩・北條史也(前田拳太郎)と切磋琢磨する日が続いていたある日、眼の不調を発する。病院に行ってみると脳腫瘍の診断。摘出手術は成功し、母親・まなみ(鈴木京香)の献身的な支えもあって復活を目指すが、視力は回復しないまま。2017年の発症から3シーズンが過ぎた2019年、引退を決意する。
横田が自身の引退試合で見せた奇跡のバックホーム。眼が見えていないのに、センターに飛んだ打球をスーパー送球してキャッチャーがランナーをタッチアウトに。そりゃもうその動画を観たらボロ泣きです。2022年に亡くなった私の弟もそのときの動画を観ては「泣くなぁ」と何度も言っていたのを思い出します。自分かて死にそうやのに。(T_T)
周囲からは鼻をすする音が絶えず聞こえ、しゃくり上げて泣いている人も大勢いましたが、私はこれではまったく泣けないんです。「感動の実話の映画化」という触れ込みがもうどうにも苦手で。同じ秋山純監督の『20歳のソウル』(2022)もそうでしたが、最初から泣く話を作るつもりで作っている意図を感じるとテンションが下がってしまって。こんな映画をわざわざ作らなくても、そのままでいいじゃないかと思ってしまう。だから、横田の動画を観たときは涙が止まらなかった私が、本作では泣きそうにすらならなくて。ウルッと来たのはエンドロールの横田本人が写っている映像のみです。
横田の父親には高橋克典。掛布雅之に古田新太、平田勝男に大森南朋、川藤幸三に柄本明、金本知憲に加藤雅也、トレーナーの土屋明洋に上地雄輔。医師役には佐藤浩市と田中健が扮するという豪華キャスト。虎風荘の寮長役がふとがね金太だったのはちょっと楽しかった。
私は泣けなかったけど、素直に泣ける人が多ければいいなぁと思います。横田のことを知らなかった人にはご覧いただきたい作品です。11月上旬にテレビ朝日で放映されたドキュメンタリー『奇跡のバックホーム 横田慎太郎の物語』はTVerで見逃し配信中。こちらは私も最初からボロ泣き。ぜひ併せてご覧ください。北條は絶対野球をやめられませんね。彼にいちばん刺さる作品かも。
『佐藤さんと佐藤さん』
『佐藤さんと佐藤さん』
監督:天野千尋
出演:岸井ゆきの,宮沢氷魚,藤原さくら,三浦獠太,田村健太郎,前原滉,山本浩司,八木亜希子,中島歩,佐々木希,田島令子,ベンガル他
夙川でひとりランチの後、TOHOシネマズ梅田へ向かう。毎度のことで「観るなら飲むな、飲むなら観るな」の掟破り(笑)。同じ天野千尋監督の『ミセス・ノイズィ』(2019)は居眠りする隙がなかったけれど、本作はどうでしょう。
大学のサークルで出会った佐藤サチ(岸井ゆきの)と佐藤タモツ(宮沢氷魚)。意気投合して同棲を開始。弁護士を目指すタモツは司法試験に落ちつづけて5年が経過。彼を応援するために一緒に勉強しはじめたサチだけが司法試験に合格するという皮肉な結果に。その後サチは出産。弁護士として多忙な日々を送りつつも子どもに精一杯の愛情を注ぐ。一方のタモツも弁護士になる夢をあきらめることなく勉強を続け、家事と子育てをこなしているが、鬱屈した思いを抑えきれず……。
はい、予想どおり寝ました(笑)。アルコールがまだ残っていた序盤に寝てしまったので、ふたりの出会いから出産まで辺りが抜けています。その後は覚醒してちゃんと観ることができました。
タモツにはわりとイライラさせられます。サチが文句を言いたくなるのもわかるけど、そこよりもイラッとしたのは実家に行ったときのシーン。口は動くけど体は動かない母親が「デイサービスになんて行きたくない」と言い募り、タモツの弟妹は「兄ちゃんの言うことなら聞くから説得してほしい」と言います。するとタモツは「うん……。でもお母さんが行きたくないと言うならそのほうがいいんじゃないかな」って。これ、母親と弟妹の目の前での会話です。自分は日頃介護に関わらずにポッと実家へ寄っただけのくせに、介護している家族の気持ちをまったく考えないその発言。母親は「それ見たり」の嬉しそうな表情。実際に世話をするのはその長男じゃないですから。そんな長男がちょっと片付けを手伝おうとしようものなら、母親は「せっかく帰ってきたんだからタモツはゆっくりしとき」。実家にほぼ寄りつかなくても長男は長男。長男は偉いという神話は「あるある」で、苦笑いしてしまう人も多いのでは。
サチはどんどん先を歩き、昼食を取るひまもないくらい忙しい。タモツが作ったお弁当を食べずに帰って来ることもあります。弁当箱を見て怒りを抑えられないタモツは、あとで食べるからとサチが言っているにもかかわらず中身をゴミ箱にぶちまけます。地元の友人たちとNPOを立ち上げることを思いつくと、実家の面倒も見られるしサチはどこででも仕事できるだろうしと思うのか、「実家の近くに引っ越そう」と言い出す。実に短絡的。
15年こんな生活が続いたら結局これが夫婦最善の形になるのかなと思います。
『KILL 超覚醒』
『KILL 超覚醒』(原題:Kill)
監督:ニキル・ナゲシュ・バート
出演:ラクシャ,ラガヴ・ジュヤル,ターニャ・マニクタラ,アブヒシェク・チョウハン,パート・ティワーリー,アドリヤ・シンハ,ハーシュ・チャーヤ,アシーシュ・ヴィディアルティ他
『港のひかり』だけなら、仕事帰りにシュシュッと寄れる劇場があったのですが、このインド映画を観るならばなんばか尼崎まで行かねばならず。どちらにしようかとしばし迷い、ハシゴできるなんばパークスシネマを選択。
国際インド映画アカデミー賞で悪役賞と新人男優賞ほか5冠を獲得したというヒンディー語作品。ちなみに国際インド映画アカデミー賞とは2000年に設置されたインドにおけるヒンディー語作品のみを対象とした賞。過去に司会を務めたのはプリヤンカー・チョープラーやシャー・ルク・カーン、サルマーン・カーンなどボリウッドのスーパースターばかり。しかし映画ファンによるオンライン投票によって受賞作品と受賞者が決められるとなると、何でもありであんまり当てにはならん気もしますが、ハリウッドリメイクが決定していると聞いてスルーできませんでした。
NSG(National Security Guards:テロ対策特殊部隊)に所属する凄腕の軍人アムリトとヴィレシュ。ある日、恋人トゥリカから「父親が勝手に決めた相手と結婚させられそうになっている。今日が婚約式。助けに来て」とアムリトに電話が入る。驚いたアムリトがヴィレシュの運転で婚約式会場に向かうと、意外に冷静なトゥリカは、財界の大物である父親タークルから今逃げるのは無理だから、明日以降になんとかしようと言ってアムリトを一旦引き上げさせる。翌日、結婚前の旅行のために特急寝台列車に乗り込むトゥリカとその家族たち。目的地のデリーでアムリトと落ち合う約束をしていたが、待っていられないアムリトはヴィレシュと共に同じ列車に乗り込む。
ところがこの列車には強盗団が乗っていた。総勢40人におよぶ親族で結成された凶悪強盗団を仕切るのはファニ。途中にはファニの父親ベニが率いるこれまた親族が待機している。抵抗する乗客を容赦なく殺す一団相手に、アムリトは反撃を開始して……。
親族を何十人も集めて強盗って、どないやねん。女子供であってもぶっ刺すわ喉かき切るわ、えげつないことこの上なし。それなのに親族の誰かを殺されると「どうして殺したんだ」とアムリトやヴィレシュを責める。どの口が言う。そしてトゥリカはわりと早いうちにファニに殺されるというまさかの展開で驚きました。
本作の公式サイトを観たときは、アムリト役のラクシャのことをあまりカッコイイと思えなかったのですが、かなりのイケメン。トゥリカを殺されてキレたアムリトがこれでもかというぐらい強盗団を伸していきます。脳ミソぐちゃぐちゃになるまで殴ったりもしてほとんどスプラッタ(笑)。けどスッキリですよん。
警察、最初からおったんかい。なんで気づかんとのんびりしとるねん。ツッコミどころはいっぱいだけどそれも楽し。





