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2025年10月に読んだ本

2025年10月の読書メーター
読んだ本の数:5冊
読んだページ数:1264ページ
ナイス数:674ナイス
https://bookmeter.com/users/762098/summary/monthly/2025/10

■『ババヤガの夜』日本人初受賞 世界最高峰のミステリー文学賞 英国推理作家協会賞(ダガー賞) (河出文庫 お 46-1)
海外のダガー賞受賞作は何冊か積読の山の中にあるものの、いずれも分厚くてなかなか手が出ず。この薄さなら読めるんじゃなかろうかと開いたら、なんだこのぶっ飛びのオープニングは。この高揚感は平山夢明の『ダイナー』を読みはじめたとき以来かもしれません。『ダイナー』ではジェイソン・ステイサムをイメージしたけれど、これはシャーリーズ・セロンが頭をよぎる。それは綺麗すぎるか。ケイティ・オブライアン辺りでどうでしょう。何にせよとにかくカッコいい。最初から最後までハードボイルド。その中に切なさもあります。この生き様に惚れる。
読了日:10月02日 著者:王谷 晶
https://bookmeter.com/books/21006708

■四ツ谷一族の家系図
書店で平積みされているのを見かけ、『変な家』『変な絵』『近畿地方のある場所について』と似た雰囲気に、何匹目かのどじょうを狙ったのかなぁと思いつつ買ってみました。そうしたらそれらの本よりもずっと私の好み。『犬神家の一族』や『八つ墓村』にドキドキわくわくさせられた者としては、この呪われた村の雰囲気がたまりません。興味本位で調べているうちに知ってしまう先祖のこと。何代もさかのぼれば、悪事を働いた人がいても不思議はないけれど、それがどうにも理解の及ばない事件だったとしたら。自分の先祖は絶対に調べずにおきます。
読了日:10月03日 著者:沼堂 幼太郎
https://bookmeter.com/books/22840753

■侠飯11 激辛ガチ推し篇
“おとこめし”ファンの皆さん、11巻が出ていますよん。この薄さといい、字のデカさといい、本が読みたいのに最近なかなか読めずにいる者の救世主(笑)。序盤なかなかあのふたりが出てこないから、いつもこんな調子だったっけと訝っていましたが、こんなもんでしたかね。今回は純喫茶に登場。柳刃の料理に魅せられるのは毎度のこと。書き留めておきたくなる金言があるのも毎度のこと。説教臭くならないのが凄いなぁといつもながら感心します。昼間のメニューはトーストだけらしいけど、そっちも食べてみたいです。永遠に柳刃と火野推しで居たい。
読了日:10月08日 著者:福澤 徹三
https://bookmeter.com/books/22850183

■夜に星を放つ (文春文庫 く 39-2)
昨日『秒速5センチメートル』を観たところで、なんだか星に縁があります。コロナに寄せた話は映画も本もあまり得手ではないのですが、これはその寄せ加減が絶妙。尤も、いちばん好きだったのはコロナの「コ」の字も出てこない3つめの『真珠星スピカ』だったのですけれど。いずれの話も主人公は大切に思っていた人をさまざまな形で失っています。なかなか歩き出せないのが伝わってきて切ない。本作を読んだら『秒速5センチメートル』を観ることを薦めたくなりました。乗り越えなくてもいいし、忘れる必要もない。揚げたてコロッケにビールで乾杯。
読了日:10月13日 著者:窪 美澄
https://bookmeter.com/books/22380851

■夏の終わりに君が死ねば完璧だったから (メディアワークス文庫)
寂れた町で話題を呼ぶのは、奇病患者を受け入れるサナトリウムのみ。体が硬化して金塊になる病に罹る女性患者と知り合った少年エト。去年私がいちばん心を揺り動かされた曲は、藤井風の『満ちてゆく』です。本作の終盤、エトが「捨てること」で証明しようとするシーンでは「手を放す、軽くなる、満ちてゆく」という歌詞が頭を過ってしんみりしました。だけど中盤の北上さんの「お母さんには内緒でね」という台詞には、テンダラーの「母さんには内緒だぞ」というネタを思い出して笑ってしまった私を許してください。エト、きっとこれは正解。生きろ。
読了日:10月26日 著者:斜線堂 有紀
https://bookmeter.com/books/14026976

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