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『終点のあの子』

『終点のあの子』
監督:吉田浩太
出演:當真あみ,中島セナ,深川麻衣,石田ひかり,平澤宏々路,南琴奈,新原泰佑,小西桜子,野村麻純,陣野小和他

仕事帰りにMOVIXあまがさきまで行くのは結構面倒なのですが、観たかった2本をハシゴするにはここしかありませんでした。職場からこの劇場まで往路はいつもすんなり行けるけれど、復路はなぜか毎回思い描いていた道に出ることができず、伊丹から帰りたいのに園田経由で帰るはめになります。嗚呼、方向音痴はツライ(泣)。

原作は柚木麻子のデビュー小説。監督は『女の穴』(2014)や『夜、鳥たちが啼く』(2022)の吉田浩太。ちなみに柚木麻子といえば昨年『Butter』が英国推理作家協会主催のダガー賞の候補にもなりました。ダガー賞は1950年代に創設された由緒正しい賞で、当時は英国作品もそれ以外の国の翻訳作品も同賞の対象としていましたが、2006年からはそれらを分けて審査しています。翻訳作品を対象とするインターナショナル・ダガー賞を2025年に受賞したのは王谷晶の『ババヤガの夜』。過去にはパトリシア・コーンウェルだとかミネット・ウォルターズだとかサラ・パレツキーだとかピエール・ルメートルだとか、世界的に有名な作家が受賞者として名を連ねるダガー賞で、日本人女性作家が2名もノミネートされたのは快挙ですよね。ついでながら、日本人男性作家でノミネートされたことがあるのは横山秀夫東野圭吾伊坂幸太郎です。

中高一貫の私立女子高校で内部進学した希代子(當真あみ)。目立ちすぎることなく周囲に合わせた学校生活を送っていた彼女の前へ、外部から入学してきた朱里(中島セナ)が現れる。有名なカメラマンである父親に同行して海外暮らしも経験してきた朱里は自由奔放。当然クラスでは浮き気味となった朱里は、なぜか希代子に声をかけてくる。希代子は朱里といるのが楽しくて、中学時代からの親友・奈津子(平澤宏々路)とはついつい距離を置きがちに。

ある日、希代子は朱里から学校をさぼって江の島へ行こうと誘われるが、途中で怖じ気づき、朱里と別れて学校へと戻る。それをよく思わなかったらしい朱里は日記に希代子の悪口を書き綴り、その日記を見つけてしまった希代子が朱里を避けるように。日記には希代子以外のクラスメートたちの悪口も書かれていたため、希代子はわざとその日記を皆の目につくところに置き、朱里を仲間はずれにしようとする。スクールカーストのトップにいる恭子(南琴奈)も自分の大学生の彼氏と朱里が親しげにしていることに腹を立てていたから、今まで目も向けなかった希代子を持ち上げはじめて……。

私にはちょっと難解。朱里は明らかに異質な存在で、ひたすら息を潜めて生きてきた希代子が憧れる気持ちもわからなくはないけれど、別に可愛くもない朱里がクラスメートたちのことを見下して悪口書き放題。それがバレたらそりゃ一緒にいるのは嫌になるでしょう。朱里の自業自得に思えます。恭子とその取り巻きたちは、希代子を散々ヨイショして朱里を外し、いざこれが問題となると、すべて希代子のせいにしようとします。謝罪するならばむしろ朱里のほうだと思いますが、朱里は絶対に謝らないし、希代子が朱里とどうなりたいのかはわからず。

最後に唐突にふたりが踊り出すのも陳腐に映ってしまい、女子の嫌な部分のみが頭と心に残りました。

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