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『後朝の花雪(きぬぎぬのはなゆき)』

『後朝の花雪(きぬぎぬのはなゆき)』
監督:栗栖直也
声の出演:木島隆一,石黒千尋,武虎,福島おりね

クライマックスシリーズのファーストステージを観ているときはDeNAが強すぎて絶対に勝てんと思っていました。それがまさかの阪神3連勝でファイナルステージ突破。土曜日のデーゲームのはずだった第4戦がなくなったため、北浜で晩ごはんを食べる前にテアトル梅田で4本ハシゴすることに。その1本目。

栗栖直也監督のことを存じ上げませんでした。3DCGアニメーション『ねむれ思い子 空のしとねに』(2016)をたったひとりで作り上げ、世界的にも高い評価を受けた方なのだそうです。本作はその栗栖監督が9年ぶりに撮った怪談アニメ。

平安時代の京都。自身の保身のために捨てた女・小浜のもとを訪ねた時正は、小浜がすでに亡くなっていたことを知る。彼女が暮らしていた館には骸(むくろ)と化した小浜の姿。自分のことを恨んで息絶えたにちがいないと祟りを恐れる時正が陰陽師・賀茂忠行に相談に行くと……。

『今昔物語』の1編をモチーフにしたという本作はとても美しい。こんな情けない男に惚れ込んでいたなんてと思わなくもないけれど(笑)、恨んでなどいなかったことがわかるシーンはホロリと来ます。

今回の上映用にリマスターした『ねむれ思い子 空のしとねに』も同時上映。これは今回平安時代を舞台にした監督がかつて撮ったとは思えないSFサスペンス。

生まれたばかりの赤ん坊のときに事故にあった織音。両親は死亡、ひとり残された彼女は19歳になり、ある事件を起こして追われる身。そんな彼女を助けてやるという人物が現れるが、助ける条件として実験用の宇宙ステーションへと連れて行かれる。そこで会ったのは亡くなったはずの母親・里美で……。

これも面白かった。ただ、織音が起こした事件というのが強盗殺人だというのは重すぎやしませんか。(^^;

時間的に都合がよかったから観ただけの作品でしたが、2本とも非常によかったです。またひとり、観るのが楽しみな監督が増えました。

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