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『子鹿のゾンビ』

『子鹿のゾンビ』(原題:Bambi: The Reckoning)
監督:ダン・アレン
出演:ロクサンヌ・マッキー,トム・マルヘロン,ニコラ・ライト,エイドリアン・レルフ,アレックス・クック,ジョセフ・グリーンウッド,サミラ・マイティ他

見つけてしまったのです。こんな映画が公開されているのを。B級かひょっとしたらC級まちがいなしのタイトルだけど、気になって仕方がない。好奇心に抗えず、MOVIXあまがさきまで観に行きました。

『プー あくまのくまさん』(2023)や『メリーおばさんのひつじ』(2023)を手掛けたスコット・チェンバースとリース・フレイク=ウォーターフィールドがプロデューサーを務める本作は、子鹿のバンビが凶暴化するスラッシャーホラーだという。監督は『ザ・マミー リボーン』(2019)のダン・アレンと聞いても知らんっちゅうねん。でも同監督の『ザ・ディセント 絶叫洞窟』(2021)というタイトルにはちょっと心が動くなぁ。洞窟ものも結構好きかもしれません、私。

ザナと息子のベンジーはザナの元夫サイモンと会うため、タクシーで森を抜けてサイモンの実家へと向かう。しかし、ザナが途中でサイモンに電話をかけると、サイモンは実家には行けないと言う。ザナはベンジーにその事実を告げられず取り繕うが、サイモンが約束を守ったためしはなく、自分と会おうとしない父親のことを思うとベンジーは悲しくてたまらない。

重苦しい雰囲気を察知した運転手がベンジーにお菓子を差し出そうとしたとき、突如として目の前にいかにも凶暴そうな巨大な鹿が現れる。その鹿によって横転させられた車にさらに鹿が走り寄り、車もろとも運転手を潰そうと脚を振り上げる。運転手の体を鹿の角が貫き、ザナとベンジーはなんとか逃げて実家へとたどり着く。実家には母親のメアリーのほか、サイモンの兄弟アンドリューとジョシュア、アンドリューの妻子であるハリエットとハリソンがいたが、怯えるベンジーを見ても鹿の話など信じようとしない。

運転手を置き去りにしたことを申し訳なく思うザナを見て、ジョシュアが運転手を探しに行くが、何が目的なのか森をうろついていた怪しげな3人組のうちの1人が誤って発砲。ジョシュアは頭を撃ち抜かれて死んでしまう。そんなことになっているとは想像もせず、実家で帰りを待つザナたち。するとあの鹿が窓を蹴破って侵入してきて……。

予想通りのB級だけど、プーやメリーおばさんよりは格段好きでした。ベンジーを演じる子役のトム・マルヘロンが賢そうなせいかもしれません。誰ひとりとして知っている役者の名前はなく、ザナ役のロクサンヌ・マッキーは中途半端に美人。いや、綺麗な人なんですが、特徴があるわけじゃないから印象に残らない。男性陣もありがちな顔ばかりだから、次に見てもわからないだろうなぁ。

凶暴な鹿が誕生したのは、人里離れたこの地に有毒廃棄物を垂れ流したのがきっかけ。どんどん破壊される森の中で暮らす動物たちは、汚染された水を飲んでこんなふうになっちゃったんですね。さらには密猟者がバンビを奪い去ったから親鹿が起こる。親鹿をおびきだして殺害するための罠としてバンビを利用しようとする人間。バンビを救おうとしたベンジーとザナ、そして認知症かと思われていたメアリーだけが助かるのでした。

ほら、なんだか今までの「可愛らしい話を恐ろしい話に変えました」的な作品の中ではまともっぽくありません!? ない!? 凶暴化したのは鹿のみならずウサギもなんです。愛らしいはずのウサギが目をギラギラさせて人間に噛みつくところは怖いけどワラける。

「せんべいだけじゃ、生きていけない」ってキャッチコピー、最高やんか。そして「バンビは帰ってくる」そうです。ぎゃはは。

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