『メガロポリス』(原題:Megalopolice)
監督:フランシス・フォード・コッポラ
出演:アダム・ドライヴァー,ジャンカルロ・エスポジート,ナタリー・エマニュエル,オーブリー・プラザ,シャイア・ラブーフ,ジョン・ヴォイト,ローレンス・フィッシュバーン,タリア・シャイア,ジェイソン・シュワルツマン,ダスティン・ホフマン他
封切り日に109シネマズ大阪エキスポシティにてIMAXレーザーGT版を鑑賞。
“ゴッドファーザー”シリーズや『地獄の黙示録』(1979)のフランシス・フォード・コッポラ監督が自ら私財を投じて撮った作品。いわば「巨匠によるインディーズ作品」で、道理でコッポラなのに上映回数が少ない。たいして長尺なわけでもないのに1日1回の上映ってどういうことよと思ったらそういうことですか。期待してムビチケを購入済み。IMAX版だから追加料金まで払って観ました。
舞台はローマ帝国に重ね合わせた近未来のアメリカの大都市ニューローマ。都市計画局の局長を務めるのは、格差が進む一方のこの国の行く末を悲観する天才建築家カエサル(アダム・ドライヴァー)。誰もが平等に暮らせる理想都市メガロポリスをつくる計画を推進。しかし、市長キケロ(ジャンカルロ・エスポジート)はカジノ建設を主張して、両者は激しい対立を見せます。キケロの娘ジュリア(ナタリー・エマニュエル)は最初こそカエサルを毛嫌いしていましたが、メガロポリス計画を聴くうちに共感。カエサルとキケロの仲をなんとか取り持とうと、カエサルのもとで働く道を選びます。
なんといってもエキスポシティのIMAXレーザーGT版ですし、画面の大きさには毎度圧倒され、本作を観るにふさわしいスクリーンだと思って観はじめました。私同様にコッポラ監督に期待してこの初日に観に来た客も多そうでしたけれど。
まったくもって意味不明。魅入られたのは映像の壮大さと美しさのみ。苦手な顔のアダム・ドライヴァーが主演ということも少なからずあるのでしょうが(笑)、冒頭から彼の台詞が陳腐というのか何を語っているのか全然わからず。
シェイクスピアの現代版、いや、未来版を観ているとでも思えばいいのか。ジョン・ヴォイトやダスティン・ホフマンといった大御所やシャイア・ラブーフを見られたのは嬉しいものの、誰も彼も狂人にしか見えません。オーブリー・プラザ演じるワオ叔母さんなんて、演じているのが気の毒になるほど滑稽。
拷問のように感じた138分でした。30分で立ち上がったお客さんがいて、トイレかなと思ったけれど、ポップコーンやドリンクのトレイを持っていました。飲食の終わった時点で見切りをつけて帰るのね。当然戻って来られず。気持ちがわかる。(^^;
ま、自分のお金をどう使おうが勝手ですから。好きなように撮れてよかったんじゃないですか。
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