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『ファンファーレ!ふたつの音』

『ファンファーレ!ふたつの音』(原題:En Fanfare)
監督:エマニュエル・クールコル
出演:バンジャマン・ラヴェルネ,ピエール・ロタン,サラ・スコ,ジャック・ボナフェ,クレマンス・マッサール,アン・ロワレ,マチルド・クールコル=ロゼ他

秋分の日、最初で最後の万博へ行きました。に笑ってもらおうと思って最期の日に病院に穿いていった、猫の顔がカワイイ靴下を穿いて、に譲ったら死ぬまで返ってこなかったスニーカーを履いて、弟に貸したら死ぬまで返ってこなかったエコバッグを持って。55年ぶりの万博を母も弟もちょっとは味わってくれたかなぁ。あ、そうだ、タオルハンカチも弟がオンラインクレーンゲームで釣り上げたものだよ。

事前予約ですべて外れ、当日予約もどうにもならず、ほとんど何も見られなかったけれど、すべての道を歩いて全パピリオンを外から眺め、歩きに歩いてすごく楽しかった。満足して万博から退出、難波宮跡公園へ向かってなノにわ内のイタリアンで晩ごはん。満腹、良い具合に酔っぱらってこの日一緒に過ごした友人たちと解散。私は大阪ステーションシティシネマへ。この状況でまだ映画を観るか(笑)。だって、どうしても観たかったやつだし、21:10からの上映にピッタシ間に合いそうだったから。

監督は『アプローズ、アプローズ! 囚人たちの大舞台』(2020)のエマニュエル・クールコル。本国フランスで大ヒットを記録し、主演のバンジャマン・ラヴェルネピエール・ロタンがそれぞれセザール賞の主演男優賞と新星男優賞にノミネートされたそうです。

世界的に著名な指揮者ティボは白血病と診断され、ドナー適合者を探す。妹のローズならば適合するだろうと思われていたのに、なんとローズとは血が繋がっていないことが判明。そればかりかティボには生き別れた弟ジミーがいると知り、ティボはジミーの居場所を調べて訪ねる。

ティボがスターの生活を送っているのに対し、ジミーは寂れた炭鉱町で荒みがちな日々を送っていた。それでも町の仲間たちと吹奏楽団で演奏するときだけは輝ける時間。突然やってきたティボに自分たちは兄弟だと言われて戸惑うジミーだったが、ティボはジミーに類い稀な音楽の才能を見出す。このまま埋もれていい存在ではないと、なんとかジミーを引っ張り上げようとするのだが……。

概ね良い話ではありましたが、ちょっと盛り上がりに欠けます。そういえばこの監督はそんな感じの作品が常なのかも。『アプローズ、アプローズ! 囚人たちの大舞台』だってめっちゃ期待して観たら最後は「えっ、これで終わり!?」だった気が。本作に関しては最後の演奏シーンがとても良かったものの、この先この人たちはどうなるんだろうという疑問には駆られます。音楽があれば大丈夫、でも音楽だけでなんとかなるものだろうかと思わなくもない。これが本国で大ヒットしたということは、フランス人って控えめなのかなぁ。ポジティブなのかネガティブなのかわからないと思ってしまうのでした。

でも、この『ボレロ』には気分が高揚します。

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