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『シャドウズ・エッジ』

『シャドウズ・エッジ』(原題:捕風追影)
監督:ラリー・ヤン
出演:ジャッキー・チェン,チャン・ツィフォン,レオン・カーフェイ,ツーシャー,ジュン,ジョウ・ジェンジエ,ワン・ジーイー,ラン・ユェティン,チェイニー・リン他

109シネマズ大阪エキスポシティにて前述の『悪魔祓い株式会社』とどれをハシゴするか悩み、1時間空くけれど終映時間が24:00の本作を選択。だってこんなの翌日が休みの日に観ないとしんどいもん。

「体を張った本格アクションからは引退」とジャッキー・チェンが宣言したのは『ライジング・ドラゴン』(2012)のときのこと。あれから13年も経つのに、まだやってるやんジャッキー。それともこれは本格アクションではないとでも言うのでしょうか。トム・クルーズよりさらに8つ上の来年72歳。凄いなぁ。監督は『ライド・オン』(2023)のラリー・ヤンが務めています。

犯罪捜査にAIが多用されるようになった現在だが、AIをいとも簡単に欺くサイバー犯罪集団が暗躍。追跡中に必ず逃げられて打つ手に困るマカオ警察は、ベテランのホワン・ダージョンを呼び戻すことに。ホワンは追跡のエキスパートで伝説の刑事ではあるものの、一線を退いて久しい。この時代に化石に頼むなんてと皮肉を言う中堅刑事もいるが、呼び戻してみればホワンの洞察力はちっとも衰えていないどころか、誰も気づかなかった点を次々と挙げてみせる。異議を唱える者はいなくなり、ホワンをリーダーに追跡チームが復活する。

追跡チームに加わることを希望する刑事は大勢。ホワンはそのうち追跡者としての適性ありと見抜いた者をチームに抜擢。ひとりはかつてのホワンの相棒だった刑事の娘ホー・チウグオ。小柄な若い女性であるがゆえに、同僚の男性刑事からは舐めた発言もされていたが、格闘の術はたいしたもの。広報用に据えられただけだと嫌味を言ってきた先輩刑事を伸してみせるほど。ホワンはそんなホーを頼もしく思いながら、自分と同じ追跡車にホーも乗せる。

追跡開始から数週間経過した頃、やっとそれらしき人物を市場内で発見。彼の正体は“影”と呼ばれていた凄腕の元諜報員のフー・ロンション。フーがサイバー犯罪集団を率いて強盗の司令塔となっていることを突き止め、追跡を開始するのだが……。

冒頭の強盗シーンに出てくる敵チームが男前ぞろいのうえにパルクール張りのアクションを見せてくれて目が釘付け。誰なのこのイケメンたちはと思ったら、金城武似の中国人俳優がツーシャーで双子をひとりで演じ分けています。もうひとりのイケメンはSEVENTEENのジュン。道理でカワイイ。フー演じていたのがレオン・カーフェイとは気づかなくて、後から知って驚きました。よく見りゃそうだけど、ウォン・カーウァイ作品に出ていた頃の彼しか知らないから、こんなジジイになっているとは。

イケメン犯罪集団は児童養護施設育ち。彼らが父親のように慕っていたのがフーで、「親父」と呼ぶ。親父に一流の犯罪者として育て上げられるも、身内であっても裏切れば容赦なく殺すという掟があるのですね。そこはちょっと切ないところ。このフーが強すぎて笑っちゃうほど。切られても突き刺されても死なんのだから、話が終わらん(笑)。一方のホワンも首を掻き切られても「傷はそんなに深くない」とか言うんだから、ジジイらみんな不死身かよ。

そしてこれも続編があるっぽい。ジャッキー作品おきまりのNGシーンてんこ盛りのエンドロールでは「あと20年生きてください」と言われて「それは酷いだろ」と答えていました(笑)。これからもキレッキレのアクションを見せてほしいような、あまり無理はしないでほしいような。

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