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『サッパルー!街を騒がす幽霊が元カノだった件』

『サッパルー!街を騒がす幽霊が元カノだった件』(英題:The Undertaker)
監督:ティティ・シーヌアン
出演:チャーチャイ・チンナシリ,ナルポン・ヤイイム,アチャリヤー・シータ,スティダー・ブアティック,ナタウット・セーンヤブット他

タイにおける一般的な興行収入がなんぼほどのものだか知りませんが、異例の30億円の大ヒットを記録した作品だとの触れ込み。これは観に行かなきゃとテアトル梅田へ。昨年開催された第19回大阪アジアン映画祭にて『葬儀屋』のタイトルで上映された作品です。今回の公開に当たって付けられた邦題は、あきらかに『僕と幽霊が家族になった件』(2022)のヒットを受けてのものでしょう。

人々が霊の存在を信じるタイ東北部のイサーン地方。妊婦のバイカーオが首を吊って自殺した後、彼女の幽霊を目撃した人が続出する。しかし、元カレのシアンだけはバイカーオの幽霊に遭遇することができない。バイカーオに未練たっぷりのシアンは、幽体離脱の術をものにしたい。そうすれば霊体となってマルチバースでバイカーオと再会できるはずだからだ。

幽体離脱の術を操れるのは街でただひとりの葬儀屋サクだけ。ちょうどバンコクロースクールを卒業して帰郷したサクの息子ジュートを通じて、シアンはサクに幽体離脱の術を教えてほしいと頼む。なかなかうなずいてくれないサクだったが、癌に冒されて余命わずかであることを自覚しているサクは、怖がりの息子ジュートと共にシアンが葬儀屋を継ぐならば教えてやると言い……。

何故にこれが大ヒットを飛ばすのか。首吊りのシーンから始まり、次に帰郷したジュートが映し出されるからてっきり彼が主役かと思ったら、主役はシアンのほうですか。登場人物が多くて話もぐだぐだ。途中から話が面白くなることを願いましたがそうはならず。

だいたい、イケメンがひとりもいないのがツライ。イケメンじゃなくても愛嬌があったりしてなんだか憎めない男性だって世の中には大勢いるけれど、このシアンはそうじゃない。今カノの目の前で元カノへの未練を見せまくり、幽体離脱幽体離脱ってやかましいのよ。しかも声がよろしくない。甲高いキャンキャラした声で吠えるもんだから、しょうもないから寝ようと思ってもうるさくて寝られませんでした。

タイ作品って最近面白いと思っていましたが、これは駄目。今年観た中で『親友かよ』はベスト級、これはワースト級。勘弁して。

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