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『ただ、やるべきことを』

『ただ、やるべきことを』(英題:Work To Do)
監督:パク・ホンジュン
出演:チャン・ソンボム,ソ・ソッキュ,キム・ドヨン,キム・ヨンウン,チャン・リウ,イ・ノア,カン・ジュサン,キム・ナムヒ他

武庫之荘でひとりランチ後、TOHOシネマズ西宮で『HELP/復讐島』を観て電車に飛び乗り、十三に到着。どうしても観たかった本作を観るためにシアターセブンへ。

パク・ホンジュン監督は造船会社の人事係に勤務していたことがあるそうです。その経験を基に撮ったのが、長編デビューとなる本作。

造船会社・韓洋重工業に入社して4年目になるカン・ジュニ(チャン・ソンボム)。資材チームに所属していた彼は、人事チームへの異動を命じられる。資材チームから離れる前日、「娘の婿になってほしかった」というぐらいジュニのことを気に入っていた部長チャン・イルソプ(カン・ジュサン)や課長イ・サンテ(キム・ナムヒ)と飲み明かしたジュニは、翌朝出勤した人事チームで温かく迎えられてひと安心。しかし次長イ・ドンウ(ソ・ソッキュ)は冴えない顔色で「あまり良い職場とは言えない」とジュニに告げる。

仕事を効率良く片付けるジュニは、資材チームにいたときと同様に、人事チームでも「出来る奴」と認められる。さっそくドンウと共に進めることになったのは、リストラの名簿作り。不況の波に勝てず、何度もリストラを繰り返してきた会社は、今回は150人もの社員をリストラすると言うのだ。社員たちを納得させるための基準を設けてジュニが即座に作成したリストラ対象者の名簿にドンウは舌を巻く。その名簿を携えて人事チームの部長チョン・ギュフン(キム・ドヨン)は社員側との交渉に臨むのだが……。

精神的にめげそうな不正だとか虐めみたいなものが描かれた作品だったらしんどいなぁと思っていたのですが、そうではありませんでした。ジュニは出来る社員でありながら、おかしいことはおかしいときちんと言う若者。基準を設けてリストラ名簿を作成したのに、会社の忖度で「切るはずの社員」と「残すはずの社員」を入れ替えようと上司が言い出したときに、それはおかしいと言い切ります。もしも入れ替えたことがバレたらどう言い逃れをするつもりかと。すると、上司がちゃんとそれを正しいことだと認めて、入れ替えの話を無しにするのです。

150人を解雇することにして面談を重ねたうえで希望退職者を募ると、120人近くは署名する。残りの30人ほどはどうするのかとなったとき、言い方が悪いですが「ゴネ得」になる。30人がどれほど真面目に仕事をする社員だったのかはわかりません。でも、辞めたくないと言い張った結果、会社に残ることができたなら、希望退職者として署名してしまった人はどうなるのか。資材チームのチャン部長が去るシーンは寂しくて悲しくて見ていられませんでした。

別にイケメンでも何でもないジュニには可愛い婚約者ホン・ジェイ(イ・ノア)がいます。先輩から「ジュニのいったいどこがよかったんだ」と聞かれたジェイは、「確かにジュニにはもどかしいところもある。だけど、彼は悪いことをしたときにそれを恥じることができる人なの。そこが好きだ」と答えます。悪いことをしたときに恥じることができるか。大事なことだと思いました。でもジュニは悪いことなんかしていないよ。

リストラする側が何の痛みも感じない人ならば楽かもしれない。でもそうじゃないなら、こんなにもきつくて心が折れる。

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